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見終わった印象は「宮﨑駿も楽しい夢を見せられなくなったのか」という残念さと諦念と、けれどどこか清々しさをも入り混じるものだった。 7月14日に公開された宮﨑駿監督・スタジオジブリ最新作『君たちはどう生きるか』は、事前PRなしという異例のPR戦略の…
『シン・ゴジラ』を見てからというものの、庵野秀明監督による「シン・」シリーズには「過去の人気作を、誰もが受け入れられる現代エンタメとして最新映像でリブートする作品」を期待するようになっていたのだが、『シン・ウルトラマン』の時点で原作濃度が…
ようやく自分のためのウルトラマンに出会えた―それが映画『シン・ウルトラマン』を観て一番に嬉しかったことだ。 三つ子の魂百までとはよく言ったもので、幼少期に見た特撮作品は忘れがたいものだ。私の場合、スーパー戦隊シリーズは『高速戦隊ターボレンジ…
劇場版『GのレコンギスタⅢ』「宇宙からの遺産」を見てようやく腑に落ちた。「ああ、Gレコってこういう物語だったのか」と。映像の圧縮と芝居の方向付け、そして何よりドラマの肉付けによってTV版より格段に面白くなっている。齢79歳にして、まだまだ庵野にも…
細田守監督の最新作『竜とそばかすの姫』を見て最初に感じたのは脚本の完成度の低さだった。 近年の細田監督作品では毎度のことなのだが、大風呂敷を広げる割に設定が穴だらけで、キャラクターも明後日の方向に走り出してしまう。 そもそも「U」の世界は50億…
『ファイナルファンタジーⅦリメイク』(以下FF7R)をようやくクリア。タイムは43時間。PS版『ファイナルファンタジーⅦ』(以下FF7)の序盤――ミッドガル編までのストーリーをリメイクした内容だと事前に聞いていたのでここまでの大ボリュームだとは思っていな…
4月23日16時より、NETFLIXにて『攻殻機動隊 SAC_2045』全12話の配信が始まったので早速視聴。配信前に見た予告映像により期待値は下がっていたのだが……、実際見てみると意外や意外、これがかなりの面白さ。 ただし「SACっぽさ」が出てくるのは7話以降。1話だ…
『フィットボクシング』、『リングフィットアドベンチャー』と人気フィットネスゲームが続くNintendo Switch市場に第三のフィットネスゲームが登場した。『ジャストダンス2020』だ。 フランスのUBIソフト開発のジャストダンスシリーズの歴史は古く、1作目が…
劇場版『GのレコンギスタⅡ』「ベルリ撃進」が本日2月21日より公開された。早速チネチッタ川崎のLIVE ZOUND+4Kレーザーにて観賞した。 本作は2015年に放映されたTVアニメ『ガンダム Gのレコンギスタ』の劇場用編集版の第2作目。1作目の『GのレコンギスタⅠ』…
11月29日より富野由悠季総監督による映画『GのレコンギスタⅠ』「行け! コア・ファイター」が公開された。 9月の先行上映以来2度目の観賞となったので、今回は改めて『Gのレコンギスタ(以下G-レコ)』という作品の魅力について考えながら見てみることにした…
「気持ち悪かった!」 というのが映画『HELLO WORLD』観賞後の飲み会で感想を求められた時に口をついて出てしまった一言。決して悪い意味でなく。 hello-world-movie.com 『HELLO WORLD』は9/20に公開された劇場用アニメーション映画。監督は『ソードアート…
京都アニメーション制作の『ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン外伝 永遠と自動手記人形』の3週間限定でのイベント上映が始まった。記憶に新しい凄惨な事件からまだ2か月弱、京アニが再起動した!というわけではなく、事件の直前に完成していたので予定通りに…
本日開催された完成披露上映会で『劇場版 響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜』を見た。おそらく一般人ではじめての目撃者となった。 TVアニメ版1期から、2期、そして映画『リズと青い鳥』と随分遠いところに行ってしまった『響け!ユーフォニアム』…
そんな思い出と共にシリーズを追いかけ出した私にとって、2007年発売の『エースコンバット6 解放への戦火』以来12年もの間待ちわびてきたナンバリング最新作『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』が発売された。一通り遊び終えて思うのは、本作が伝統…
森見登美彦原作、スタジオコロリド初長編映画となる『ペンギン・ハイウェイ』が8月17日から公開されたので早速初日に観賞した。 スタジオコロリドを率いる石田祐康監督は京都精華大学在学中に制作した短編アニメ『フミコの告白』で一躍注目を浴び、スタジオ…
今朝起きたら腱鞘炎になっているぐらいに週末熱中していたNintendo Switch用新作ゲーム『ARMS』。こんなにガチンコで良いのかなという疑問半分、しかし当分止められられなさそうでもあり。 ついに登場した『Splatoon』以来の新キャラクター まず『ARMS』につ…
『夜明け告げるルーのうた』を見た。驚いた。湯浅政明監督が新たなステージに踊り出たのだ。 ・ドラッグ、トリップ、湯浅政明 湯浅政明監督といえばフジテレビのノイタミナ枠で放送された『四畳半神話大系』『ピンポン』で有名かと思うが、どちらもノイタミ…
伊藤さんは、僕らよりも一世代若い方で、アニメ界がスーパーリアル志向というか、現在のベテランがまだ若手でバリバリと仕事をしていた時代のアニメを観て育ってきた方なんですよね。だから多分、そういう映像を念頭において小説も書かれていたと思うんです…
2017年1月8日の朝日新聞朝刊別冊「GLOBE」の特集は「人工知能を愛せますか?」。男性のパートナーとしてのアンドロイド・エリカや、すでに実用化されている携帯電話型ロボットのロボホンに始まり、人工知能(AI)の技術革新により去来する不安や幸福に向き合…
2006年のE3で企画が発表されてから10年の時を経て、ついに発売された『ファイナルファンタジーXV(以下FF15)』。FFシリーズナンバリングタイトル初のアクションRPG且つ、初のオープンワールドゲームという挑戦尽くしの本作は発売前から楽しみで仕方なかった…
現在劇場にて1週間の限定上映中の『ゴーゴー日本アニメ(ーター)見本市』。これはドワンゴとスタジオカラーによるWEB配信短編アニメシリーズ『日本アニメ(ーター)見本市』の傑作セレクト上映なのだが、劇場公開にあたり異色の追加作品が制作された。機動警察…
夏といえば海。海といえばそう、海洋探索アドベンチャーゲーム『ABZŪ(アプスー)』の、PCゲームサイトSteamでの配信が始まりました。 公式サイト 『ABZŪ』は何といっても、アーティスティックな海の描写が格別。『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』を想…
私にとってのセガは、難しいけれど、とにかく派手で格好良いゲームを作り続ける特別なゲームメーカー。そう思うに至ったのはおそらく、幼ない頃の数少ないセガのゲームに触れる機会が、年に一度会うかどうかの従兄弟が持って来てくれたセガサターンで遊んだ…
先日iOS版『ドラゴンクエスト(ドラクエ1)』が無料配信された際は自分の観測範囲では大層話題になり、大本営からも「初日で100万DL達成!」などと自慢気なプレスリリースが発表されたものだが、続けて2,800円で配信を開始した『ドラゴンクエスト8 空と海と…
シューティングゲームといえば昔から難易度の高いものと相場が決まっている。ゲームの目的は単純明快にハイスコアを目指すだけだが、下手の横好きシューターである私などは目指す前にワンコインクリアができなくて、いやそもそもコンティニュー回数の上限を…
開封できないラブプラス 2012年2月発売ギャルゲーの話題の中心はなんといっても『NEWラブプラス』。Twitter眺めていてもここ数日ラブプラスの話題を見ない日がないぐらいだ。そんな中私が延々とプレイしているのは……『フォトカノ』だ。 そもそも『フォトカノ…
3DSのモニタの奥に広がる抜けるように青い空と海。ミサイルで破壊した敵機に飛び込むと耳をつんざく豪快な爆音。エースコンバットと抜群に相性の良い「立体映像」「立体音響」を武器にした『エースコンバット3D クロスランブル』はこれまでのエースコンバッ…
たけしの挑戦状2011 かつて「ハンググライダー」も「宝探し」も「喧嘩」も「パチンコ」も「カラオケ」もできる伝説のクソゲーがあった。そう、『たけしの挑戦状』だ。 対して今年発売された『GO VACATION(ゴーバケーション)』は、「喧嘩」と「パチンコ」は出…
発売日前にWii経由で体験版が配信されていたので、どんな操作感かと気になって遊んだら思いの外面白くて翌日には購入。『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の息抜き程度に考えていたのに、クリアまで20時間かかるボリューム満点のアクションゲームだった。おかげ…
GBA版から大好きな「リズム天国」シリーズ最新作『みんなのリズム天国』が発売。とりあえずスタッフロール見るところまで来たので感想など。 今回のリズム天国はWiiになったからといってモーションコントロールなどは使わない、いつも通りな超シンプルゲーム…