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アニメ・映画・ゲームについての雑記

『攻殻機動隊 SAC_2045』感想――期待される「SACっぽさ」は描かれたのか

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4月23日16時より、NETFLIXにて『攻殻機動隊 SAC_2045』全12話の配信が始まったので早速視聴。配信前に見た予告映像により期待値は下がっていたのだが……、実際見てみると意外や意外、これがかなりの面白さ。

ただし「SACっぽさ」が出てくるのは7話以降。1話だけで判断しないよう注意が必要だ。


『攻殻機動隊 SAC_2045』TVCM 30秒 - Netflix

 

まずは『攻殻機動隊SAC_2045』の位置づけについて紹介したい。攻殻機動隊士郎正宗による原作漫画から始まり、映画、TVアニメ、実写映画、ゲーム、スピオンオフ漫画などが入り乱れており全てを網羅している人は稀だろう。とりあえず本作は神山健治監督によるSACシリーズの最新作、ということだけわかっていれば良い。

もちろんこれまでのSACシリーズを見ているにこしたことはないが、前作からは作品内の時間が大きく経過しているからか過去の事象にはほとんど触れない。本作から入っても問題はないだろう。

【ざっくりとした攻殻機動隊各ユニバースの流れ】※[]内は作中の年代

士郎正宗漫画:(紅殻のパンドラ)→攻殻機動隊[2029年]→攻殻機動隊1.5→攻殻機動隊2(2035年)→(アップルシード[2127年])

押井守映画:攻殻機動隊[2029年]→イノセンス[2032年]

神山健治アニメ:(東のエデン[2010年])→攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX[2030年]→攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG[2032年]→攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society[2034年]→攻殻機動隊 SAC_2045[2045年]

黄瀬和哉アニメ:攻殻機動隊 ARISE[2027~2029年]→攻殻機動隊 新劇場版[2029年]

 

  • 「SACっぽさ」

さて『攻殻機動隊SAC_2045』は派生作品の中でも1、2を争うほどの絶大な人気を誇る人気シリーズSACの最新作。シリーズファンからすると気になるのは「SACっぽさ」だろう。「SACっぽさ」とは端的に言うと1話完結の刑事ドラマみたいなやつである。こういうのはそもそもアニメ作品には少ないので需要が高く、なおかつSACで描かれたドラマはかっこいいアクションから泣ける人情もの、哲学に社会風刺などバラエティー豊かで品質も高く、そこが人気のポイントだったように思う。

そこで本作だが、正直6話まではSACっぽくない(笑)。傭兵稼業に身をやつした草薙素子たち元9課メンバーが砂漠でドンパチしてヒャッハーなハイテンションから始まる6話連続のドンパチものである。声は同じであれど大きな見た目の変化(ツルっとしたルックの簡素なCG)もあり、違うシリーズを見ているようである。何っぽいかというと、神山健治監督と共同監督してクレジットされている荒牧伸志監督の『アップルシード』シリーズのノリである。『アップルシード』も少しはかじっている身としては、「こういうのも士郎正宗世界だし全然アリ。新しいことに挑戦してるじゃん」という気持ちと「こういうのは他でやってくれよ」という二つの気持ちがぶつかり合いながら見ていた。

しかしそれが7話以降、舞台を日本に移すと一変する。事件の核心「ポストヒューマン」を追う1話完結の刑事ドラマが始まりこれがなんとも「SACっぽい」! いやあやっぱりこういうのが見たかった。銀行強盗のじいさんらとバトーが丁々発止する第7話はなんだか往年の押井守の短編を見ているかのようだし、謎が謎を呼ぶシマムラタカシ(CV.林原めぐみ)を巡る第11話、12話は夢中で見てしまった

話が面白いと気になっていたCGの見た目も気にならない!……かというとやっぱりそこは気になる。『スパイダーマン:スパイダーバース』を引き合いに出すのはずるいかもしれないが、それにしても『宝石の国』、『ドロヘドロ』を経た2020年の日本のアニメである。もっと表情豊かにできないものか。もっと快楽度の高い映像表現ができないものか岡村天斎(『ウルフズレイン』監督)や宮地昌幸(『忘念のザムド』監督)など実力派演出家のコンテ回は見所も多いものの、今のままでは表情の乏しい役者の実写芝居を見せられているようである。過去作から見劣りするその点は唯一の、大きな不満である。

 

  • まとめ

本作は12話まで配信されたが、物語は大きな謎を残して突然終わりを迎える。こんな終わり方あるかよ!と言いたいところだが、すでにシーズン2の配信もアナウンスされているので安心だ。

とにかく7話以降はかなり「SAC」しているので、1話だけ見て「なんか期待してるのと違う」と言って切らないでほしい。7話からが本番である。気になるCG表現の飛躍はシーズン2に期待しよう。

とりあえずシリーズファンなら必見の出来。東のエデン』劇場版から『009 RE:CYBORG』、『ひるね姫』と「こんなん求めない!」と叫びつつも付き合ってきた辛抱強い神山健治ファンとしては、往年の勘が戻ってきたかのような出来に泣いて喜びたい気分だ。

 

攻殻機動隊 SAC_2045 公式サイト


『ジャストダンス2020』で世界のみんなと運動不足解消を

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『フィットボクシング』、『リングフィットアドベンチャー』と人気フィットネスゲームが続くNintendo Switch市場に第三のフィットネスゲームが登場した。『ジャストダンス2020』だ。

フランスのUBIソフト開発のジャストダンスシリーズの歴史は古く、1作目が発売されたのは2009年。以降毎年発売されている世界屈指のフィットネスゲームだ。日本でもWiiWii U任天堂から3本、レベルファイブから1本ローカライズ版が発売されているので見知っている人も多いだろう。Switch版は日本未発売ながら海外では既に4本発売されており、その4本目が今回日本でも発売された形だ。

私は出不精のくせに一人では筋トレも続けられない意識の低さなので、自発的に運動したくなるフィットネスゲームが大好物。過去作もわざわざ輸入版を買って毎日のように遊んでいたほどだ。なのでようやくこのシリーズが日本でも改めて遊ばれる機会が訪れたのには嬉しい限り。

 

ジャストダンスシリーズの特徴は「簡単」で「沢山の曲」が遊べるダンスゲームというところだ。

操作方法は、片手にJoy-Conを持ってモニターに映るお手本と同じ動きをするだけなので誰でもすぐにプレイ可能。

パッケージ収録曲数は30曲程度とそう多いわけではないが、オンラインにつなぐと過去作に収録されていた500曲以上の楽曲が追加される。この追加楽曲は月額費がかかる有料制ではあるが、30日間は無料なので買ってすぐは気にせず遊ぶことができる。

パッケージ収録曲の中ではアナと雪の女王2』の「イントゥ・ジ・アンノウン」がとりわけ馴染み深いか。その他の新曲は知らない曲ばかりだが…とはいえ洋楽のトレンドを知る機会になるのでそれもまた楽しい(日本発売の過去作のようにJ-POPは収録されていないのでそこは要注意)。

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Queen「Don't Stop Me Now」

追加楽曲は500曲もあるので洋楽に疎い私でもさすがに知っている曲がいくつかあり、とりわけ耳馴染みのあるQueenABBAの楽曲が複数収録されているのは嬉しいところだ。

『アナ雪2』意外のディズニー楽曲も多数収録されており、定番の『リトルマーメイド』、『アラジン』から新しいところでは『モアナと伝説の海』、『リメンバー・ミー』、もちろん『アナ雪1』まで入っているのでお子様も安心。

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The Bangles「Walk like an Egyptian」

個人的にはTVアニメ『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーズ』のED曲にも採用された「Walk like an Egyptian」にはオタク心をくすぐられる。

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初音ミク「PoPiPo(ぽっぴっぽー)」

また洋楽一色の中で異彩を放つのが初音ミク。彼女にとってもはや国境は関係ないということか。

 

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一番好きなのはオンラインモード対戦モード「ワールドダンスフロア」。ここではノンストップで全世界のプレイヤーとダンス勝負ができる。一曲ごとに世界ランキングまで表示される。

自動 or 2択投票で楽曲が決まるので大量の曲から選ぶ手間がないし、何より世界のみんなと頑張ってる感が楽しい。外に出ても不安になるこんな時だから、せめて家の中では楽しく体を動かしていたい。

 

『GのレコンギスタⅡ』「ベルリ撃進」公開初日レビュー

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劇場版『GのレコンギスタⅡ』「ベルリ撃進」が本日2月21日より公開された。早速チネチッタ川崎のLIVE ZOUND+4Kレーザーにて観賞した。

本作は2015年に放映されたTVアニメ『ガンダム Gのレコンギスタ』の劇場用編集版の第2作目。1作目の『GのレコンギスタⅠ』は以前当ブログでも紹介した。

元気のGは幾千年の未来から 『GのレコンギスタⅠ』「行け! コア・ファイター」 - ゲーマーズライフ

 

今回の映画ではTVアニメ版第6話の宇宙空間でのデレンセン教官との死闘からはじまり、第7~8話の海洋戦、第9話のキャピタルテリトリィへの帰還、第10話のベッカー大尉との夜間戦、そして第11話の再び宇宙でのマスク戦まで、全6話分の内容を1本の映画としてまとめている。

なお第10話について語ったコンテ担当の荒木哲郎(『進撃の巨人』監督)と富野総監督の対談は必読だ。

Gのレコンギスタ:富野由悠季×荒木哲郎再び 総集編は「ニュートラルにやらないと破綻する」 ネット依存に警鐘も - MANTANWEB(まんたんウェブ)

 

まとめかたとしては第1作目同様、主にTV版で不評の大きかったドラマパートに厚みを持たせることでキャラクターの心情をよりわかりやすくし、MS戦は細かいカットの追加・差し替えによりグレードアップしている。
全5部作を予定しているため全体尺がTV版とさほど変わらないということもあり、劇場版『機動戦士ガンダム』や『機動戦士Zガンダム』のように大幅にカットされたパートはなく、TV版の語り直し・別解釈という感覚で見ることができる(それゆえ明確な起承転結がないのが映画として見たときの弱点ではある)。

 

第1作目との大きな違いは、まずはDREAMS COME TRUEによる主題歌「G」の存在だろう。
前作はTV版と同様のOP・EDテーマが付いていたために映画としての匂いに乏しいのを残念に思ったものだが(どちらも大好きな曲とはいえ)、今回はOPアニメーションを廃し、新規ED主題歌がついたことでより映画らしくなった。
なぜ前作からこれをやらなかったのかという疑問は残るが、それはさて置き。MVも非常に良い。


DREAMS COME TRUE - 「G」

ドリカム中村正人と富野総監督の対談も読むべし。

DREAMS COME TRUE「G」×劇場版「Gのレコンギスタ」特集|中村正人(DREAMS COME TRUE)×富野由悠季総監督対談|子供たちの今と未来に願いを込めて - 音楽ナタリー 特集・インタビュー

 

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また新規カットが序盤から非常に多いのも好感触だ。前作は元になったTV版1話の出来が良かっただけに、冒頭1分を越えるとまとまった新規カットがなかなか出てこずにヤキモキさせられた。
今作ではのっけからメガファウナ艦内の新規カットを配し、デレンセン教官戦はTV版没カット(Gセルフの盾アタック)が復活して完全版となり、その後のベルリの悲痛な心情を描くカットまで追加されたことでTV版6話相当のパートが厚みを増している。

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特にTV版デレンセン教官戦は大事なカットが欠けているせいでとても見づらくなっていると常々感じていた。せっかく劇場版をやるなら絶対に直してほしい!というこの願いが天に届いていたようで本当に良かった。

 

その他かなり分量の追加・差し替えカットがあるが、前作のように「物語をベルリ&アイーダに寄り添うからクリム・マスクの名場面は削除!」という無慈悲なことはなく、各キャラ万遍なく活躍の場が用意されている印象(まだ細かい比較を行っていないのであくまで印象だが)。前作はそれゆえに見やすくなっていた面もあったが、群像劇な本作の方が"Gレコらしい"とも言えるだろう。

ただし前作はキャピタルVSアメリアという2項対立として見れたのでまだわかりやすかったのが、本作は4つ巴の大混戦。

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物語から振り落とされないようパンフレットなどでの予習を推奨したい。

 

その他ちょっとしたこと。

LIVE ZOUND+4Kレーザーは音に厚みがあって映像がとてもクリア。とはいえドルビーシアターやIMAXほどの圧倒的な感動は正直なところ感じられなかった。もし近くにお住まいなら推奨、という程度。

・今回新規グッズとして書籍「Gレコのひみつ」(500円)が登場した。わかりにくいことでおなじみのGレコ用語の解説+おまけ漫画集。TV版当時からファンアートを書いていたKEI-CO氏(最近ではいだてんのファンアート「絵だてん」おなじみ)の描きおろしイラストも掲載。

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TV放映時からこういう解説を公式が進んで提示していたら振り落とされる視聴者も減ったろうにと思っていたので、こういうグッズは良いと思う。パンフレットが2200円と高額だし(値段分の価値ある高クオリティなのだが)。
ただこの内容をパンフレットに収録できなかったのか、解説ならいまどきは有料のグッズじゃなくてYouTube動画ぐらい作れないのか、とか色々思うところはある。

 

舞台挨拶に行ったら何か書くと思うので、いずれまた。

 

スター・ウォーズは終わらない――新世代監督らがしのぎを削る新シリーズ『マンダロリアン』から目が離せない!

  • 本当は怖いAT-ST

枝葉を折る音、森の暗闇から迫る巨大な影。現れたのは鋼鉄の体躯とそれを支える2本脚――AT-STだ。惑星エンドアでイウォーク族の丸太攻撃に窮していた鳥脚の棺桶を思い出すが、仄かに光る赤い瞳はどこか様子が違う。

村に迫ると予感が的中。注意深く罠を察知し、レーザーキャノンで圧倒する姿はまるで別物。実はAT-STは恐ろしい存在だった……!?

ファンにお馴染みのクリーチャー、メカニックの新たな一面に胸が踊る『マンダロリアン』は、いま大注目の最新スター・ウォーズだ。

 

www.disney.co.jp

スター・ウォーズといえばエピソードⅨ『スカイウォーカーの夜明け』をもって9部作が完結した……と思われがちだが、まだまだシリーズは終わりを迎えたわけではない。

早くも昨年12月26日より、動画サービス「ディズニーデラックス」限定のWEBドラマシリーズ『マンダロリアン』の配信が始まった。

舞台はエピソードⅥ『ジェダイの帰還』から5年後。T字のメットで顔を隠した主人公・マンダロリアンは腕利きの賞金稼ぎとして名を轟かせていたが、ベビーヨーダことザ・チャイルドと出会ったことをきっかけに自らも追われる立場になってしまう、という物語。

各惑星の住民たちとの交流や懐かしの面々の登場、そしてなんといってもベビーヨーダのキュートさが旅路に花を添え、武骨なマンダロリアンを愛すべき主人公に仕立て上げている。

 

本作のスタッフリストの中でひときわ目を惹くのが、大ヒットシリーズMCUの第1作目『アイアンマン』を手掛けたジョン・ファヴローが企画・原作・製作総指揮・脚本といった主要なポストを務めている点だ。

ヒットメーカーである彼の起用には、スター・ウォーズ新3部作(エピソードⅦ~Ⅸ)を手掛けてきた製作陣の葛藤が透けて見える。

というのも新3部作は、ルーカス・フィルム社長であるキャスリーン・ケネディが各エピソードごとに監督を立て、彼らの個性を尊重するという作り方で臨んだ。しかしその結果、主人公レイの出自や大ボスの存在などあらゆるものが次々と移り変わり、全体としてちぐはぐな印象が拭えないものとなってしまった。

そこで今回手綱を握るのは、自らがクリエイターであるジョン・ファヴロー

各話監督はアニメシリーズ『クローン・ウォーズ』総監督のデイヴ・フィローニや、アカデミー賞ノミネートでも話題の映画ジョジョ・ラビット』監督のタイカ・ワイティティなど、新世代の旗手ら5人が全8話を分担している。

西部劇さながらの銃撃戦や巨大モンスターとの肉弾戦、小ネタ満載の惑星タトゥイーン回などバラエティ豊かなエピソードばかり。とはいえ全体を統括するジョン・ファヴローの存在によりキャラクター形成に迷いがなく、回を増すごとに魅力は増すばかりだ。

 

  • 愛情と闘争の第4話

なかでもグッときたのが第4話「楽園」だ。

追われる身のマンダロリアンとベビーヨーダは身を隠すため、辺境の惑星ソーガンに降り立つ。マンダロリアンは村人らに腕を買われ、クラトゥイニアンからの防衛を依頼される。

調査の結果、敵がAT-STを持っていることに気づいたマンダロリアンは勝ち目がないことを村人らに諭す。それでも逃げない彼らに根負けし、戦闘訓練を施し襲撃に備えるが……。

冒頭の戦闘シーンはついに襲ってきたAT-STの描写である。ロボットアニメか怪獣映画かと言わんばかりの怖ろしい絵面に、さぞ名監督がメガホンをとったに違いないと思いエンドロールを確認すると、そこには監督:ブライス・ダラス・ハワードの名が。ジュラシック・ワールド』のヒロイン役として活躍する彼女が、監督として抜擢されたのだ。

見事なアクションシーンの演出は、彼女の出演歴から来るものか、はたまた『ラッシュ』、『ハン・ソロ』などを手掛けた名匠ロン・ハワードの娘としての血が成せる技だろうか。

意識しながら見返すと、マンダロリアンと背中を預けて共闘する女性兵士キャラ・デューンとの信頼関係や、未亡人オメラからマンダロリアンへのほのかな恋慕、ベビーヨーダと村の子供らとの友情など、繊細な心理描写はこれまでのシリーズではあまり見られなかったもの。こういった面に二児の母親でもある彼女ならではの演出力が発揮されているのでは、と思わされる。

実写シリーズでの女性監督の起用はデボラ・チョウ監督(3、7話監督)と併せて今作が初。これもまた新世代のスター・ウォーズならではの試みと言えるだろう。

 


スター・ウォーズ実写ドラマ「マンダロリアン」予告編

『マンダロリアン』は毎週金曜0時に順次配信中。2月14日には最終話を迎えるが、この秋には第2シリーズの配信も予定されている。この先の展開もまだまだ目が離せなさそうだ。

話数単位で選ぶ、2019年TVアニメ10選

見たアニメを懐かしみ、見ていないアニメを悔やむこの季節がやってきた。新米小僧さんの定例企画「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」である。

ひとまずリストアップのみ。後ほど各話詳細追記予定。
1/7各話感想追記完了。そして集計結果もアップされた。新米小僧さん10年間お疲れさまでした。

 

モブサイコ100Ⅱ 第5話「不和 ~選択~」

脚本:瀬古浩司 絵コンテ・演出・作画監督:伍柏諭

伝説の作画回『Fate/Apocrypha』22話を手掛けた伍柏諭再び! ド迫力の市街崩壊描写に伍氏の限界知らずの想像力を再認識。そして最後の朝桐みのりの泣き顔、笑顔が忘れられない。

現在、伍氏が徴兵により現場を離れてしまっているのはアニメ業界の損失としか言えない。早期の復帰が求められる。

 

ブギーポップは笑わない 第10話「夜明けのブギーポップ1」

脚本:鈴木智尋  絵コンテ・作画監督:久貝典史 演出:重原克也

私立探偵・黒田を主人公に立てた掌編。作画の美麗さはシリーズ随一で、何といってもピジョンの表情がいちいち堪らない。

短いながらも疾走感あふれるアクションも見事、と思ったら絵コンテ・作画監督の久貝氏は『ワンパンマン(2015)』で活躍していたアニメーター。流石。

 

ケムリクサ Episode.11

脚本・絵コンテ・演出:たつき 作画監督:伊佐佳久

暗く重苦しい美術がTHE・深夜アニメな『ケムリクサ』は『けものフレンズ』で一世を風靡したたつき監督の第2作。期待と不安を抱きながらも謎が謎を呼ぶ設定に惹きつけられて見続けた先の11話は全てを解き明かす解答編。その壮大な設定に改めて度肝を抜かれた。こういうひっくり返しには弱い!(『慎重勇者』11話も良かった。)
続く12話の大団円にも泣いた。

 

荒野のコトブキ飛行隊 第12話「夕陽のコトブキ飛行隊」

脚本:横手美智子 絵コンテ:水島努 作画演出:石黒達也 CG演出:江川久志/鹿住朗生 総作画監督:中村統子 作画監督西尾公伯/王國年

異世界空戦版ガルパンこと『コトブキ飛行隊』最終話。劇場版ガルパンを思い起こさせる全編通した連続バトルに熱くならないわけがない。特に終盤で描かれた無声のドッグファイトは思わず息をするのも忘れる熱戦!
エースコンバット』シリーズが好きなにわか戦闘機乗りとしては最高の最終回に大満足。ソシャゲ版にもちょっとハマった。

 

さらざんまい 第一皿「つながりたいけど、偽りたい」

脚本:幾原邦彦/内海照子 絵コンテ:幾原邦彦/武内宣之/松嶌舞夢/柴田勝紀 演出:神保昌登 作画監督:石川佳代子/西畑あゆみ/高野やよい/小林由美

久々の幾原節にぶっ飛んでもはやOPで涙ぐんでしまった第1話。浅草、河童、ダンボール箱、と次々登場する意味深なキーワードに目が回り、心地よい。演出もキレキレで幾原邦彦大復活を確信。
放送後すぐに浅草へ聖地巡礼に駆けつけてしまった。

 

どろろ 第15話「地獄変の巻」

脚本:吉村清子 絵コンテ・演出:コバヤシオサム 総作画監督:岩瀧智 作画監督:加藤雅之/若月愛子/柳瀬譲二/冨永拓生
臨死!!江古田ちゃん』第11話も印象深かった小林治氏の担当回。作画監督こそ担当していないものの、独特の愛らしい表情付けやレイアウトはどこを切り取っても小林治じるし。
トータルクオリティの高い『どろろ』の中では異彩を放っているが、それゆえに印象的。

 

ゲゲゲの鬼太郎 第67話「SNS中毒VS縄文人

脚本:市川十億衛門 演出:なかの★陽 作画監督:清山滋崇
ゲゲゲの鬼太郎』6期は度々キレのある社会風刺を投げてくるがこれもそんな回。承認欲求に振り回される読者モデル・クリスと、何もせずにバズりまくる縄文人(妖怪でさえない!)。クリスはやがて暴走し縄文人に手をかけてしまい……。
都会を恐れる縄文人の叫び「カモイ!」が忘れられない。
 

鬼滅の刃 第19話「ヒノカミ」

脚本:ufotable 絵コンテ・演出:白井俊行 作画監督:鬼澤佳代/遠藤花織/永森雅人

世間の評判とは裏腹にもう一つのめり込めなかった『鬼滅の刃』だが、この回でヤラれて全面降伏。
椎名豪氏作曲の挿入歌をバックに描かれる炭治郎と累の決着シーンは涙なしに見れない2019年を代表するハイライト。

 

バビロン 第2話「標的」

脚本:坂本美南香 絵コンテ・演出:富井ななせ 総作画監督:後藤圭佑 作画監督:久保光寿

曲世愛への尋問シーンが印象的な第2話。尋問のはずが正崎善に食らいついて離さない曲世の怪物的面妖さが独特の演出で描かれる。まだ実績は少ないようだが絵コンテ・演出の富井ななせ氏は今後も注目していきたい。
2話含め演出が上手いので見れてしまう『バビロン』。作画・美術があともう少し良ければ、と思ってしまうのは原作既読ゆえか。
 

Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア- Episode 8「魔獣母神」

脚本:小太刀右京 絵コンテ:赤井俊文 演出:原田孝宏 総作画監督高瀬智章/河野恵美 作画監督:小松原聖、川上大志 アクション作画監督:大島塔也

FGO』がアニメ化と聞いて最初に期待を抱いたのは『Fate/Apocrypha』や『FGO』CMで見せてくれたようなド迫力アクション。しかし2クールアニメにそれを望むのは酷か、、と思いきや毎話とんでもないアクションアニメーションを披露するTVアニメ版『FGO』。
特に8話Aパートの牛若丸と巨大怪獣が如きゴルゴーンとの戦闘には開いた口が塞がらず。

 
モブサイコ100 Ⅱ』に始まり『FGO』で終わる2019年のアニメーションはなんと豊かか! 1月から始まる2クール目も見逃せない。

富野由悠季の目にも涙――『GのレコンギスタⅠ』「飛べ! コア・ファイター」女の力Dayレポ

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Gのレコンギスタ』には「女の力でー!」というマニィ・アンバサダのセリフがある。というわけで(?)開催されたのが「女の力Day」という名の舞台挨拶第2弾だ。登壇したのはアイーダ役・嶋村侑、ノレド役・寿美菜子、マニィ役・高垣彩陽、そして富野由悠季総監督。

12月8日の1回目(上映後挨拶の回)に参加したので、聞き取りメモからイベントの内容を書き起こしてみる。録ってないので多少違うところがあっても勘弁を。

 

元気のG

嶋村:日曜日なのに仕事みたいな時間にありがとうございます。

寿 :おはようございます!(客席:「おはようございます…」)
もう一度!おはようございます!(客席:「おはようございます!)
元気のGですからね!よろしくお願いします。

高垣:元気のGで良い一日を送れるのではないでしょうか。「女の力Day」とはいいますが性別問わず、エネルギッシュにいきましょう!

(監督うちわに迎えられながら監督登場)
富野:満席近くになると思ってなかったので、来てくださってありがとうございます。この歳になるまで褒められたことないので嬉しいです。

 

ありのままの芝居

――上映を迎えていかがでしょうか?

寿 :ここまで歩んでこられて、こうして劇場でまた会うことができてありがたい気持ちです。

高垣:収録してから2、3年経ってるので、改めてこの日を迎えることができて良かったなと思います。
あとダジャレが好きなので。印象的なマニィのセリフがイベント名に使われて嬉しいです。誰が作ったんでしょうか。

富野:(席一列目の関係者を指して)彼ははじめて褒められました笑

――演技のこだわりや難しかったところは?

富野:あるわけがないですよ。それなりに性格を調べたうえで役をあてたんだから。そのままでやってもらえればいいんです。

高垣:オーディションはマニィ役で受けたわけではなかったんです。
その時富野さんからは「あなたのままで、芝居しないで」と言われて、思うままにやってみたら「少しは芝居してくれよ」と言われてしまって笑 芝居とは何かと悩みました。
アニメはたくさんのフィルターを通したものになるけど、役を自分に落とし込もうと、もっと勉強しよう、と思わされる帰り道でした。

富野:そんなこと言ったっけ。覚えてない。覚えてると好きになっちゃうから笑

寿 :ノレドはピンク髪の女の子なので、オーディション時は高めのキーでやってくる人が多いと聞いてましたが、やっぱりひっぱられてしまいました。アフレコ時はいかに役に飛び込んでいけるか!という現場でした。

嶋村:富野作品の女性はみんな人間らしくて、生理がつながっていると感じます。アイーダも素敵な女性でした。

富野:劇場版ではマニィとノレドをないがしろにしちゃってすみません。

寿 :劇場版で「アイーダさんはこんなにつらかったんだ」とわかりました。テレビ版ではノレドとして、ベルリ側に寄り添ってたので。

嶋村:一気に90分の映像として描かれているので、テレビ版とはまた違う感覚でしたね。収録は2日に分けて行いました。

――テレビ版と映画版で気持ちの変化はありましたか。

高垣:Gレコは「考えるな、感じろ」だと思っていて。
富野さんからは「台本に全て書いてあるから。余計なことは考えないでいい」と言われました。だから全力で乗っていけば、マニィとして感じたことを表現していけば正解なんだと思って演じていました。
テレビ版を経て、マニィとルインは立場が変化していくのを分かっているので、第一部のまだ仲睦まじい二人には懐かしく思いながら演じました。

 

トイレトーク

――ここで台本にはない質問なのですが……『Gレコ』ではトイレシーンで印象的な乙姫ソング(ハイフン・スタッカート)が流れます。みなさんならどんな曲を流したいですか?

富野:この話は重要だよ。男性諸君はこんな話聞いたことないでしょ。
僕は本が読みたいからトイレには長くいたい。だからロックは勘弁してほしい笑

高垣:クラシックでしょうか。戦闘前なら気持ちを高揚させるために『Gレコ』みたいなのもいいかも。

嶋村:プレイリストが作れるといいよね! 戦闘前ならリラックスできるのとか、シーンごとに切り替えたい。

富野:『Gレコ』のイベントだからいいけど笑 他ではしないでよね。

嶋村:トイレシーンは「ベルリ!」って言いたくなりますよね。女子3人に囲まれてコックピットでするなんて笑

高垣:トイレ事情っていう長年の謎を監督自ら解き明かしたわけですよね。キャラクターが生きてると思わされます。

嶋村:トイレじゃないけど(6話の)はみがきシーンも良かった。ああいうちょっとしたところに生活感を感じます。

(ここでハンカチで涙をぬぐう富野監督)
富野:もう…笑い過ぎて……。

 

葛藤、悲しみ、希望の第2部へ

――第2部のポイントを最後にお願いします。

寿 :いろいろなカット、シーンが追加されるので、より『Gレコ』への解釈を深めていけると思います。

高垣:第2部は最近収録しました。葛藤、悲しみ、希望がより深く描かれています。あとはドリカムの主題歌が楽しみですよね。

嶋村:改めて劇場で見て、『Gレコ』が映画館向きの作品だったんだなと思わされました。監督が精査して見やすくしたのはあるけど、もともと集中して見てもらいたい作品だったんだとわかりました。

富野:これ以上言うことはありません。何とか第5部まで作り続けたいので応援よろしくお願いします。

 


レポートは以上。特に高垣彩陽さんの語る富野監督の芝居論とそれに対する苦悩が印象的だった。あと監督うちわを持ってくる人が増えてきた。「富野由悠季の世界」展まで行かないと買えないのに!(下記神戸展レポ参照)

映画の方は今回で3度目の観賞。3話~4話冒頭パートまでのアイーダの服がテレビ版のインナースーツから劇場版では囚人服に変わっていると聞いてそこばっかり注視していた。
テレビ版では4話冒頭のコックピットからの降下シーンがインナースーツが相まって扇情的な魅力をもって描かれていたのに対し、劇場版では囚人服なので魅力ダウン。代わりに5話ラストの謝罪シーンがインナースーツでえっちな印象に。服の変更だけでシーンの印象が変わる富野マジックである。 

劇場版『Gレコ』は見るたびに面白く思えてくる気がする。また何度でも見返したい。

 

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元気のGは幾千年の未来から 『GのレコンギスタⅠ』「行け! コア・ファイター」

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11月29日より富野由悠季総監督による映画『GのレコンギスタⅠ』「行け! コア・ファイター」が公開された。

9月の先行上映以来2度目の観賞となったので、今回は改めてGのレコンギスタ(以下G-レコ)』という作品の魅力について考えながら見てみることにした。

 

作品のあらすじやTV版との細かい相違点については、先行上映時の感想ブログを参照してほしい。

yuki222.hateblo.jp

 

数千年先の未来世界という魅力

『G-レコ』の1番の魅力は何だろうか。公開日以来ずっと考えてみた結論は、"リギルド・センチュリー"という『G-レコ』の作品世界そのものだ。

 

『G-レコ』はいわゆるロボットアニメ、SFアニメというジャンルに属する。そこではこれまで『機動戦士ガンダム』、『AKIRA』、『攻殻機動隊』といったヒット作が生まれてきたが、けれどそれらで描かれたビジョンから長い間アップデートされないまま今日に至ってしまったように思える。

 

そこにくると『G-レコ』は、上記作品より遥か遠い未来が舞台である。

機動戦士ガンダム』では西暦後に到来したとされる宇宙世紀0079年が舞台だった。その宇宙世紀の終焉後に訪れたのがリギルド・センチュリーとされている。『G-レコ』の時代設定はリギルド・センチュリー1014年。西暦も宇宙世紀もそれぞれいつ終わったのかボカされているが、とにかく2019年よりも千年以上先の未来には違いない(映画パンフレットには宇宙世紀リギルド・センチュリーの間に4000年の空白があり、その間人類が絶滅しかけたことがあるとも書かれている)。
これだけはるか未来まで文明が継続した先の社会を描いた映像作品というのはなかなかお目にかかれない(余談だが近年のSF小説では『天冥の標』が、これから先800年の人類史を描いており大変読み応えがあった)。

 

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幾千年先の未来。衣装も建築も技術も宗教も、現代とはかけ離れた世界。そこで巻き起こるボーイミーツガールからはじまる金星往還譚が『G-レコ』だ。こんな途方もないビジョンに胸躍らないわけがない。

 

本来の魅力が十分に発揮される劇場版

しかし2014年に放映されたTV版『ガンダム Gのレコンギスタ』では、遠未来設定ゆえに生まれたであろう各キャラクターの言動の突飛さばかりが前に出過ぎてしまい、本来は視聴者のフックになるべきキャラクター形成やストーリーテリングがおざなりになっていたように思える。

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モビルスーツの戦闘シーンこそ冴え渡っていたので最後まで楽しく見れたが、そこがフックになる視聴者ばかりではないのだろう。番組終了後に聞こえてきたのは「わかりにくい」という声一色だった。

 

では劇場版『GのレコンギスタⅠ』「行け! コア・ファイター」はどうだろう。

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冒頭からして主人公ベルリのデレンセン大尉への生意気な口答えがなく丸くなり、ヒロイン・アイーダ姫のぴっちりしたインナースーツに目を輝かせる様子には彼も年相応の男の子だったんだと安心させられる。

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アイーダ姫だって悲しみに暮れてる時に感謝のダンスは踊ったりはしない。悔しいときにはちゃんと怒ってちゃんと泣く。

もちろんこれら以外にも作品理解を助けるための修正・追加カット、セリフ変更が随所に見られる。その結果、特にベルリ、アイーダの2人は感情の発露が素直になり、共感を生むキャラクターへと変化を遂げた。

 

キャラクターへの理解を邪魔するノイズが減ると、ようやく立ってくるのがリギルド・センチュリーという世界観だ。

軌道エレベータ・キャピタルタワーとは?
宇宙の果てから送られてくるエネルギー源・フォトンバッテリーとは?
世界を支配する宗教・スコード教とは?
禁忌の技術・ヘルメスの薔薇の設計図とは?

この映画版では本来富野総監督が見てほしかったであろう、数千年先の世界の満ちる謎に視点が向くようになっている。


劇場版の評判でやたらと耳にする「わかりやすい」とは、つまりキャラクターへの理解度が増したことで、魅力的な作品世界の構造にようやく気付けたということではないだろうか。

 

タイトルから「ガンダム」を消すという覚悟

未来を描くSF作品は、転じて現代の社会をどう生きるか、未来に何を目指すのかを考える道しるべとなる。

鉄腕アトム』や『機動戦士ガンダム』は今もロボット研究の目標だ。『G-レコ』も宇宙開発やエネルギー政策、宗教戦争といった現代の社会問題を考える一助となるかもしれない。

もちろんそんな難しいことを考えなくても大丈夫。78歳のおじいちゃん監督による無限の想像力を見せつけられたら誰だって負けてられない!と奮起するきっかけになるはずだ。


また今回の劇場版は、元々タイトルに冠していたガンダム」の文字が消え『ガンダム Gのレコギスタ』から『Gのレコギスタ』へと変更された。

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TVシリーズBDパッケージ記載の英語タイトル(ガンダム有り)

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映画版のパンフレット記載の英語タイトル(ガンダム無し)

Gのレコンギスタ』のGには「ガンダム」の意味が込められているので、ガンダムシリーズから外れたということを意味するものではない。

これまでガンダムを見ていなかった人、現代を生きる世界中の人にあまねく見てほしい、見れるものにしたぞ、という富野総監督の覚悟の現れと受け止めるべきだろう。

 

劇場版『GのレコンギスタⅠ』「行け! コア・ファイター」は11月29日から2週間限定で上映中(1月10日からはセカンドランとして新たに14館で追加上映されることも決定した)。レンタル配信・セル配信も上映と同時にスタートしている。

 
この機会にTV版未見の人も、途中でやめてしまった人も、改めて『G-レコ』という世界に触れてみてほしい。

見終えたらきっと、明日を生きるための新しいエネルギーが胸の中に燃え上がっているはずだ。それこそがきっと、この作品の謳う「元気のG」に違いない。

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