ユウキズ・ダイアリー

アニメ・映画・ゲームについての雑記

Oculus×Yahoo―トレンドコースターによる新しい映像体験

この3連休、Oculus Riftを使用した『トレンドコースター』というコンテンツに触れると聞いて、お台場の東京レジャーランドに行ってみた。休日のお台場はカップルと親子連ればかりで辛かったが……そんなマイナス感情を覆すには充分な面白い体験をさせてもらった。

 

Oculus Riftは、今年の3月に開発したOculus社がFacebookに買収された事でも話題になった、360度全周囲にバーチャル空間を映し出すゴーグル型VRデバイス。まだ一般利用者向けの発売されていないものの最近では商用利用も進んで来ており、4月のニコニコ超会議では『To LOVEる ダークネス』が、8月のトランスフォーマー博ではもちろん『トランスフォーマー』が、360度の映像となって楽しませてくれた。

しかしながらそれらはただ見るだけの映像体験(『To LOVEる ダークネス』は女の子を集団で凝視すると衣服が消えていくというアホエロコンテンツだったので感激したものだが)。『トレンドコースター』は映像に連動して筐体が可動するというので、没入感はかなりのものだろうと期待して搭乗してみた。

f:id:massan-222:20140915191023j:plainこちらがトレンドコースターの筐体。場所がらSEGAの大型体感筐体にしか見えないが、列記としたYahoo製。

操作は簡単。筐体に座って、搭載された液晶端末に単語を打ち込むだけ。これがYahooのコンテンツならではの要素で、打ち込んだ単語のYahoo検索過去30日間のヒット数波形からコースが生成される。走ったコースは短い動画と共にWebにアップされる。私が実際に走ったコースがこちら。

「iphone」コースター

「エヴァ」コースター

コースの形を見ると、「iphone」ならiPhone6発表時に大きな波が1つ、「エヴァ」なら8月に金曜ロードショーで放映したのに合わせて3回の波が出来ているのが分かる。この波がコースの天辺になるのだが……、「エヴァ」ではなんと最大高低差651m。最大速度は694km/hにもなった。ただの360度映像ならそこまでの迫力は感じられなかったかもしれないが、筐体の激しい動きと、搭載された扇風機の風力で本物のコースターと見紛う恐ろしい迫力を生み出していた。前の人の体験を見ていたにも係わらず、水しぶきを模した霧吹きにも驚きを隠せなかった。


iPhoneコースター - YouTube

そんな迫力の一端は動画を見てもらえば感じてもらえると思う。全面のモニタには正面の映像しか表示されていないが、VRデバイスには360度全方位が映し出されている。高度を上げている時に後ろ(下方向)を見ると本物のコースターさながらに怖い!

 

実はこの『トレンドコースター』の原型とも呼べる、Oculus Riftと可動筐体を組み合わせた『Hasilus』を前述のニコニコ超会議の個人出展ブースで体験しており、その際にも大いに驚かされた。しかし『Hashilus』は映像と動きが連動していない(Panasonicのジョーバに乗ってプレイするから)、霧吹きが手作業、といった個人製作故の欠点があった。今回はこの点がクリアされていたので素晴らしいと思う。企業の力すごい。

様々な種類の、現実では考えられないコースを体験できるというのは、検索エンジンとヴァーチャル世界の強みを活かした非常に面白い試みだと思ったが、せっかく作った筐体なのだから他企業とのコラボも見てみたい。『Audiosurf』のような音楽の波形を使ったコースターや、コースター型に拘らずに映画コンテンツとコラボしたより没入感のある4DXとか……。Oculus RiftのようなVRデバイスは近いうちに一般販売を開始するだろうが、筐体ならではの強みを活かした企画をこれからも見てみたいものだ。

 

一般展示は今日まで、9/18まではアドテックで展示されるとのことなので、触れる機会は限られているが、アドテックに行かれる方は是非体験してみるべきだ。