ユウキズ・ダイアリー

アニメ・映画・ゲームについての雑記

期待し過ぎた『Bioshock Infinite』

子供のころ大好きだった劇場版『ドラえもん』シリーズ。中でも大好きだったのが『ドラえもんのび太と雲の王国』。いつも空に浮かんでいる雲、その一つ一つにもしも人が住んでいたら……。そんな妄想を掻き立てずにはいられない、身近で、夢のあるテーマにワクワクしたものだ。

PS3/XBOX360用ソフトとして発売された『Bioshock Infiniteバイオショック インフィニット)』は、そんな雲の上の世界コロラドを舞台にしたアクションRPG。全編主観視点なので、『メトロイドプライム』シリーズと同様のFPA(ファーストパーソンアドベンチャー)とも言える。
海中都市を舞台にした前2作は未プレイながら、雲の上が舞台とあっては胸のワクワクを抑えられず、発売日には迷わず購入、即クリアしたわけだが、個人的には期待はずれだった、というのが正直な感想だ。

物語序盤、雨風の吹きすさぶ暗い海上に佇む灯台から一転、雲の上の世界で見る澄み渡った青空には心が洗われるようだったし、1900年代初頭のアメリカを思い起こす町並み、奇妙な言動の雲上人達を始めて見たときもワクワクした。上下の空間移動を意識した壮大なイベントシーンや、雲と雲を結ぶレールを用いて移動する時の、ジェットコースターみたいな疾走感にもドキドキしっ放しだった。
けれどもそういった素晴らしい点をかき消すぐらいに、戦闘パートと、物語がイマイチに感じた。
戦闘はFPS風ながら、ビガーという8種類の特殊スキルを使い分けて戦闘を有利に進めることができる。……のだが、基本的にはどんな敵も足止め系のビガー(パッキング・ブロンコという浮かせるビガー、又はショック・ジョッキーという痺れさせるビガー)を使ってから撃っていれば大概の敵はなんとかなってしまう。ヒロインのエリザベス(CV.沢城みゆき)も優秀なので、ピンチになったらすぐにHP回復アイテムを投げてくれるので、敵が強くてもゴリ押し可能。戦略を考えようにも、序盤はまだしも後半になると硬い敵が集団で襲ってくるばっかりになって、考える余地がまるでなくて退屈だった(ノーマル難易度に限った話なので、高難易度モードだとまた違うだろうが)。いわゆるラスボスが不在なのも不満。
そして問題の物語。主人公ブッカー・デュイット(CV.藤原啓治)が、囚われのエリザベスを救い出す、という王道ストーリーかと思いきや、物語は二転三転。かなり後味の悪い幕引きとなってしまい、空いた口が塞がらなかった。こんな終わり方にしといてスタッフロールで顔出しする製作者たちにも唖然とした。ゲームが物語を描く媒体である以上、どんな物語が紡がれても構わないと思っているし、自分はかなり寛容な方だと思っているのだが、アメリカ産のAAA級タイトルでこんな事をすると思っておらず……、油断していた分ショックも大きかった。
93点という驚異的なmetascoreを獲得したことも手伝って、今回は期待し過ぎた分、ガッカリも大きくなってしまった。metascoreが高いからといって、自分に合うとは限らないということを思い知りました。反省。これからは発売前のハードルはとことん下げていこうと思います。


でもなー、発売間近の『真女神転生4』は楽しみだなー。なんてったって10年ぶりのメガテンだもんなー。すっごい期待しちゃうなー。(反省してない