ファミコン文庫 はじまりの森

SFC時代最末期である1999年に生まれ、ニンテンドウパワーというローソンのSFC書き換えサービスでのみ配信されていたため、任天堂のソフトとしては非常にマイナーなタイトルなのだが、今夏WiiのVCによって遂に再び日の目を見ることとなった。私も今回プレイするまでは、タイトルはかろうじて聞いたことがあったとはいえ、内容は全く知らなかった。

「都会に暮らす男の子が夏休みを利用して親戚の住む田舎へ〜」というくだりを読めば、SCEの『ぼくのなつやすみ』のような「夏休み体感ゲーム」を想像されるだろうが、ゲーム内で過ごすのはたったの6日間。ところどころでアクション要素もあるが、基本的にはオーソドックスな一本道でコマンド総当り式のテキスト系アドベンチャーと思ってもらえればわかりやすい。

児童向け文学のような絵柄とシナリオはゲームという媒体としては目新しいものの、伝え聞いていたほどに取り立てて面白いものではない、となんとなくプレイしていた。少なくともゲーム内の5日間は。

しかし探索要素が強化され、システムが一変する6日目で評価は一転。それまで30分もかからないで終わってしまう1日と比べると6日目のボリュームは遥かにあるのだが、ゲームとしての面白さと先の気になる展開とが相まってEDまで一気にクリア。全体のボリュームは決して多くはないのだが、後味が非常に良いため満足感は充分。良くも悪くもWiiポイント800円分にぴったりのタイトルと言えるだろう。



ファミコン文庫と銘打ってはいるものの、当時注目されなかったためか残念ながらシリーズはこの1本切り。DSでアドベンチャーゲームが再び見直されている今こそ、是非シリーズを復活させてほしいところ。それが駄目ならせめてWiiでSFC版『ファミ探』とか『メタルスレイダーグローリー』の配信を・・・・・・。