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『Child of Eden』 〜だがレズだ〜

手で遊ぶ『Rez』。『Rez』の続編。それが『Child of Eden』。国内では未発売だが、アジア版を購入してEDまで見たので紹介してみる。

『Child of Eden』はXBOX360で発売されたKinect対応レール型シューティングゲーム。対応ということで通常のパッドコントローラーでも遊べるのだが、やはりKinectで遊ぶのがこのゲーム一番の醍醐味。
操作方法は至ってシンプル。右手でロックオンマーカーを動かして、画面に向かって手を押し出すとシュート。ロックオンシュートで撃ち落せない敵弾は左手のサブショットでシュート。以上。レール型シューティングのうえ主観視点なので自機の操作もなし。右手と左手をグルグル振り回して、フォースの力をテレビ画面に叩きつける超未来系シューティング。

  • だがレズだ

手を振り回すだけの斬新な操作方法でバーチャル空間を奥へ奥へと突き進んでいると「俺、未来に生きてるんだな……」と陶酔しかけるが、冷静に考えるとこの広大なバーチャル空間と、音楽に合わせて8ロックオン→シュートの繰り返しはどう考えてもSEGAの名作『Rez』。同じ水口哲也氏の作品なので近いものを期待していたのは確かだけれど、にここまでゲーム性に代わり映えがしないと、新鮮味がまるでない。UBI発売なのに……。

『Child of Eden』の一番のポイントはKinectなのに、それ故の欠点もある。このゲームはシューティングゲームなのでやはりハイスコア狙いが楽しいのだが、倍率をあげるためのポイントは最大ロック数(8つ)分敵をロックオンして、音に合わせてシュートすること。この音に合わせるというのが難で、Kinectだとどうしても手の操作が反映されるまでに若干の遅延があるので、正確に音を刻むのが難しいのだ。試しに同じステージをパッドで遊んでみたらガンガン倍率が上がって楽々ハイスコアを更新。スコアボードはKinectとパッドで別集計なのが救いなのだが、ハイスコア狙いだとKinectで操作する意義があんまりないのが悲しい。慣れればKinectでも良いスコアを出せるのだろうが、正確な操作を求めるとやはりパッドに軍配が上がる気がする。

  • 超未来系シューティングを求める人へ

1ステージごとに描かれる世界感は圧倒的でやはり水口哲也は偉大だと感じるものの、ステージ数が少ないという欠点もまた『Rez』譲り。そしてパッドで操作すると『Rez』とそんなに変わらない。
という訳で『Child of Eden』は、楽曲面で全面フィーチャーされている『元気ロケッツ』の大ファンか、もしくは『Rez』が好きなうえにコントローラーを持たないで操作する斬新なシューティングゲームに憧れるなら買い。このゲームでしか味わえない超未来感はやはり得難い魅力だ。





余談だが、国内のゲーム業界が低調と言われ続ける中で海外の、しかもUBIの大資本で日本のゲームクリエーターのゲームが発売されるのは一筋の光明のように感じる。EA×三上真司×須田剛一の海外資本日本人開発ゲーム第2弾『Shadows of the Damned』にもかなり期待している。『Child of Eden』はストーリーが薄味なので英語表記でも支障はなかったけど、ダムドは国内版購入予定。