ユウキズ・ダイアリー

アニメ・映画・ゲームについての雑記

バイオハザード4 Wii edition (Best Price!)

PS時代に生まれた、消費者には嬉しいんだけど中古屋にとっては痛い「廉価版商法」。
任天堂はどーもこの売り方が好きではないようで、いくら人気のあるソフトだろうとおいそれと安く再販することはない。しかも任天堂のソフトはけっこう安定してレベルが高いから中古屋には流れにくくて、発売から1年経とうと2年経とうと消費者は発売時の値段で新品をお買い上げ、という任天堂の笑いが止まらないような市場構造が出来上がってしまっている。
例外的にGBA時代末期にGBミクロ販売促進を兼ねてなのか『MOTHER1+2』などの廉価版販売もあったので、Wiiユーザー向けにGCソフトの廉価版がくるんじゃないかなーと期待してみたけど何の声もなし。仕方ないから『大乱闘スマッシュブラザーズX』の練習用に『DX』を定価近い価格で買ったともさ。

さてそんな任天堂だけが気乗りではない「廉価版商法」だが、他のメーカーにとっては結構美味い商売のようで、2000年以降の廉価版ソフトのランキング(ファミ通調べ)を見てみてると、上位ソフトならちょっとした新作と比べてもはるかに売れているのがよくわかるだろう。

1位 龍が如く             48万4199本
2位 みんなのGOLF4(再廉価版) 36万7320本
3位 みんなのGOLF3        30万8156本
4位 モンスターハンターポータブル 29万904本
5位 みんなのGOLFポータブル  27万907本
6位 逆転裁判蘇る逆転       26万6716本
7位 ことばのパズルもじぴったん  23万7106本
8位 みんなのGOLF4        22万8922本
9位 逆転裁判2            22万6059本
10位 ファイナルファンタジー10   19万9429本

特に1位の『龍が如く』は、1890円という大胆な価格設定と、続編の発売前というベストなタイミングを駆使して売れまくった好例。あとはソニーカプコン率が高くて、カプコンは廉価版の売上を足したからこそ、『モンスターハンターポータブル』の売上100万本を達成することができわけだ。


なんか前置きばっかり長くなってしまったが、そんなカプコンが史上初のWii向け廉価版ソフトを発売したのだ。それこそが今回紹介する『バイオハザードWii edition (Best Price!)』。
GC版→おまけモードをプラスしたPS2版→サントラ付きのPS2廉価版→Wii版→PC版、と様々な機種で発売されてきたのにどうにも買い時を逃し続けていたので、これぞ最後のチャンスであろうとWii向けの廉価版を買った次第。ノーマルなWii版と比べると、パッケージがダサくなった以外の変更点はないはず。


既にプレイした人ならご存知の通り、従来の「バイオ」とは視点も操作法も大きく変えたのが『バイオハザード4』の大きな特徴。その操作法を更にWiiのリモコン+ヌンチャクに置き換えたらどうなるのかというと……多機種版をプレイしたことがないので比較して語ることはできないが、まるで元々Wii向けに企画したのではないか、と疑いたくなるぐらい違和感がない。それこそWii向けに作られたどのソフトよりも、システムとコントロールが一体となっているとさえ思える。
敵をポインタで撃ち殺すゲームというと他に『メトロイドプライム3』などもあるが、単純にFPSである『メトプラ3』の場合、視点移動とポインタの動きが戦闘中も移動中中であろうと連動しているので、常に照準を画面内に向けていないとあらぬ方向にサムスが向かってしまう。
それに比べて『バイオ4』は、移動中はスティックで移動、戦闘中はスティックが視点移動になるから立ち止まるしかないという一見不便で特殊な操作法になっているので、「移動中はポインタを向ける必要がない」=「腕が楽」となってWii最大のストレスの1つを軽減することに成功している。ポインタで狙って敵を打ち抜く操作感も軽快で爽快。この楽しさ知ってしまったら、もう他機種版は楽しめそうにない。
最近流行りの「ゲームらしいゲーム」(笑)という言葉があるが、Wiiでもがっつりゲームが遊びたいという人はまずこれを手にとってみてはどうか。安いし。



余談だが海外では他にもWii向けに『大神』の移植版も出ていて、こちらも同じくWiiに最適のシステムだったから絶対に面白いに違いない!と期待してた……のだが、海外版はEDをばっさりカットするという非情な仕様だったとか。あの美しいEDも含めて1つの作品だというのに。ふざけた話である。
そうはいってもやはり『大神』も「Wii」もどっちも好きでたまらないので、改悪が治るようなら是非とも日本版も出して欲しいところ。きっと『バイオ4』に負けず劣らずの操作感でワンワン鳴いてくれるに違いない。