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TOVプレイヤー必見 『テイルズオブヴェスペリア 〜The First Strike〜』

公式サイト


映画が終わったところのロビーで聞いた小学生たちの会話

A君「ヴェスペリアってピーエススリーとエックスボックスで出てるんだっけ。欲しいなー」
B君「みんなでお金出し合って買おうか!?」
C君「買うなら絶対プレスリー版だよ!!シナリオ的に追加されてるし!!!」

プレスリー? 最近の小学生語はむつかしい。


昨年夏にXBOX360版が発売され、C君的にオススメのプレスリー版、もといPS3版が9月に発売されたばかりの『テイルズオブヴェスペリア』が遂に銀幕デビュー。公開二日目にして観て来たのだが、不覚にも、ボロボロと泣かされた。『ヱヴァ破』でも『サマーウォーズ』でも泣きはしなかったんだけどな。おかしい。おかしいぞ今回のテイルズは。
そんな劇場版『テイルズオブヴェスペリア 〜The First Strike〜』を紹介。


今回の見所はなんと言っても、本家本元「プロダクションI.G」が製作しているという点。
いままでテイルズシリーズは、原作のゲームがそもそも多数のアニメーションでイベントシーンを盛り上げてきたことからもアニメとの親和性が高く、かつてTVやOVAなどで『エターニア』『ファンタジア』『シンフォニア』『アビス』と何作も作られてきたのだが、「ユーフォーテーブル」や「サンライズ」などによるもので、原作アニメシーンを製作した「プロダクションI.G」によるテイルズの長編アニメというものは存在しなかった。
だが今回の劇場版は、ついに叶った「プロダクションI.G」製。キャラクター作画監督にはテイルズシリーズをプレイした方には見覚えのあるはず、ゲームOP作画監督や、ゲーム中のキャラクターイラストを担当してきた松竹徳幸を起用。原画にはI.G作品にはお馴染み、数々の傑作アニメに携わってきた黄瀬和哉西尾鉄也中澤一登などの豪華メンバーも。いままでのテイルズアニメでは「なんか違うなー」とやきもきしていたキャラクターの見た目がゲーム中のキャラクターそのものにしか見えないどころか、豪華作画マンの手によって、ここまでさせるか!?と驚きを隠せないほど華麗な剣劇を拝むことができた。眼福眼福。


だがそんな、アニメーションの出来にだけ頼っていないのがこの映画の優れているところ。吉田玲子の脚本によって、ユーリもフレンもゲームでは見れなかった別の一面を見せてくれ、キャラクターにはより愛着を持つことができた。リタやエステルの出番は少ないし、みんな大好きカロル先生は出番も無いけど、かわいい分は新キャラの双子女性剣士らが十二分にカバー。360版にはいなかったが、PS3版にはいるとか? そしてなんと言っても、後半は泣かされて泣かされて。ラピード関連のエピソードや、終盤のあれやそれや。感動を削いではいけないので、これ以上は言えないが。


ゲームの設定との齟齬を感じる向きもあるようだが、XBOX360版をプレイして随分経つので瑣末な部分は気にならなかった。ゲームに繋がるプレストーリーを描いているため、劇場版、といえるほどのスケール感があまりないのが欠点といえば欠点だが、『空の境界』しかり、そういう映画も見慣れているのでこんな映画もアリだろう。
テイルズに興味が無い人にはハナから薦められないが、すでにプレイした人、これからプレイしたいと思っている人には、断然オススメ。テイルズアニメ最高傑作を観るなら、今しか。