Wii随一の「空き地」感 『斬撃のREGINLEIV』雑感


先月任天堂より発売されたWii用アクションゲーム『斬撃のREGINLEIV(ザンゲキのレギンレイヴ)』、この開発を担当しているのが「SANDLOT(サンドロット)」というメーカー。

サンドロット”とは、“空き地・原っぱ”という意味です。
空き地に集う子供のように、自由におもしろいことをしていこうと思います。

SANDLOT公式サイトより引用。
斬撃のREGINLEIV』はまさに子供が遊ぶ、大人でも子供みたいに無邪気に熱中して遊べる「空き地、原っぱ」みたいなゲームだった、とクリアした今は思う。ドラえもんの世界には当たり前のように土管の転がる「空き地」があるけど、現実の狭苦しい都市には空き地なんてどこにもないように、最新ゲーム機向けの複雑な大作ばかりの中にあって、こういうプリミティブな楽しさに満ちているゲームは、すごく貴重。

  • 一点突破のゲームシステム

斬撃のREGINLEIV』の最大の特徴は、リモコンを剣に見立てて、画面内を埋め尽くす巨大な敵の大群を斬って斬って斬り刻めること。もう容赦なく手も足も斬り刻んで動けなくなったところで、首をかっ切って血がブシャー、アイテムドバー、って文章にするとちょっとどうかと思う内容だなこれ…。(その映像のインパクトに後ろからゲームプレイを見ていた家族にこんなゲームを遊んでいる私の精神状態を心配された程だけど、これでも同日に発売された『MADWORLD』に比べれば何倍もマイルドな残虐表現なんですよ?)
この、リモコンで敵を斬る爽快感がすごい。Wiiリモコンというインターフェースがあれば誰でも思いつきそうなシステムだけど、今までこれをメインに扱って成功したゲームがないのは、昨年夏のモーションプラスの登場で、初めて満足いく操作感になったからだろうか。
更に剣だけ、ってわけでもなく、弓も、杖も、槍も、Wiiリモコンを活かしたそれぞれのアクションが全てはずれなしに面白い。500m離れた敵を、リモコンを引いて矢で狙い打つ、数十体もの敵を杖の先から放つ火炎球で一掃、なんて他のゲームで出来るだろうか。このゲームに対しての不満点をあげようと思えばいくらでもあげられるが、リモコンを振る、というゲームの核が突き抜けて楽しいから、些末な不満は全て許せる。

  • 広大な戦闘フィールド

もう一つの特徴は、広大な戦闘フィールド。村から街、城塞都市、山、巨大な橋、平原、洞窟、とどのフィールドも無駄に広大。海外ではGTAシリーズをはじめオープンフィールドのゲームはいくらでもあるが、日本での『レギンレイヴ』クラスの広いフィールドのゲームというと、コーエーの『無双』シリーズぐらいしかないんじゃないだろうか。
こんな広い大地で巨人や龍を相手に戦っていると、こんな映画を観たことがあったような気が、と思い浮かんだのが『ロード・オブ・ザ・リング』。まさにあの中つ国での戦いは、このゲームの雰囲気そのまま。このゲームがどんなキャラクターものゲームよりも、映画の中で戦っている感が味わえるのは、広くてリアリティのある「空き地」が用意されているからに違いない。

  • これぞSANDLOTのお家芸

上記2点をゲームの特徴として取り上げたが、これらはSANDLOTのゲームにとっては、実はいつものこと。旧ヒューマン時代に作られた『リモートコントロール・ダンディ』でさえ、リモコンによるロボットプロレスという唯一無二のゲームシステムの面白さで突き抜けていたし、『地球防衛軍』の広大な都市空間での巨大蟻との戦いはまさに『スターシップトゥルーパーズ』か『インディペンデンスデイ』そのもの。
任天堂と組んだから何かがすごくなったわけではない。いつもすごい面白いゲームを作ってきたし、得意分野は残しつつ、常に質を高めてファンの期待に応え続ける、それがSANDLOTクオリティ。


Wiiならではのゲームは?と問われたら、『斬撃のREGINLEIV』と答えずにはいられなくなる、そんなゲーム。これだけ人に楽しさを伝えたくなるのだから、PS3の『デモンズソウル』、XBOX360の『シュタインズゲート』のように、クチコミで人気が加速することを期待したい。