ユウキズ・ダイアリー

アニメ・映画・ゲームについての雑記

☆☆☆☆☆

『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊2.0』

公式サイト13年目の真実。押井版『攻殻』は傑作。 以前この映画のリニューアル前のバージョンを観たのは3、4年前にDVDで。漫画版1巻を読んだ直後、『イノセンス』直前だったこともあってかあまり良い印象を受けず、押井監督なりに原作を切り貼りしただけ…

スピード・レーサー

私はレースゲーム、とりわけGTシリーズの様なシミュレータ系と相反する非現実的な挙動のレースゲームが大好物。こういったゲームの魅力は、 1.現実ではありえないスピード 2.無茶すぎるドリフト 3.豪快なクラッシュ あたりが主だったところと思ってお…

FLIP-FLAP

「高校卒業式に思い切って好きな子に愛の告白をしたら、付き合う条件はなんとピンボールでハイスコアをとることだった……」ってなんとも強引な導入から始まる、"世界初のピンボールラブコメ"(自称)が先週発売されていたので紹介。 主人公・深町はそんな不純…

メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット

公式サイト 「○○らしいゲーム」という言葉があるように、ゲームのハードはそのハード特性にあったソフトが牽引し、そのソフトを中心に市場が構成されるのが常。 DSにとっては学習ソフトにゲーム的価値を付随させた『脳を鍛える大人のDSトレーニング』や、『…

秘密結社鷹の爪 THE MOVIE2 〜私を愛した黒烏龍茶〜

おそらく世界初と思われるFLASHテレビアニメーションとして始まったテレビ版『秘密結社鷹の爪』は毎週きちんと録画してお茶の間でダラダラと面白おかしく楽しんでいたというのに、世界初のFLASH劇場用アニメとして公開された前回の映画は、さすがに制作側に…

ポータル

今年2月にサンフランシスコで開催されたGDC(ゲームデベロッパーズカンファレンス)2008。ここでは毎年各国のゲーム開発者たちによって、それまでの1年間で発売されたゲームの中で最も素晴らしいもの―「ゲームオブザイヤー」が選ばれのだが、個人的には2007年…

連射王

だいたい年に360日はコントローラーか携帯型ゲーム機を握ってはいるが、それだけゲームをやっていると流石に年に何度かは「何故ゲームをやるのか」という、答えの出ない疑問の闇に落ちていくことがある。そんな私からすると、純粋にゲームを楽しみ、本気でゲ…

true tears

『攻殻機動隊SAC』など、主にI.G作品の下請けで活躍してきた富山の小さなアニメ会社「P.A.WORKS」による初の単独TVアニメ。新海アニメと張る、といっても過言ではない映像のため息が出るほど美しく、富山の素朴な街並みを情緒豊かに描き出していた。今まで存…

BACCANO!

本当は上半期にWOWOWで放送されていた作品なのでここで挙げるべきではないのかもしれないが、2008年1月から東京MXテレビにて放送されていた再放送版で初めて観ることとなり、あまりのクオリティの高さに腰を抜かした。下半期で最も楽しめた作品。 シャッフル…

メトロイドプライム3 コラプション

公式サイト 「俺はサムスだ」(ほぼ日刊イトイ新聞 樹の上秘密基地)さすがイトイ新聞の言うことは違う。刹那くんの迷台詞の5年ぐらい先をイっちゃってるこの素晴らしい発言は、2003年に発売されたプライムシリーズ1作目『メトロイドプライム』に対して、そ…

スペースインベーダーエクストリーム

公式サイト『スペースインベーダー』といえば大昔に流行ったアーケードゲーム、なんだろうけど、私は如何せんその時代を知らないので、どうにも塹壕に隠れながらチマチマと敵を倒していくあのゲームには良い印象を持っていなかった。もちろん何度か触ったこ…

大乱闘スマッシュブラザーズX

「ギャラクシー」 メインテーマ(スターフォックス64) 発売時期を考えればしょうがないわけだが、『スーパーマリオギャラクシー』の球体ステージなんつーおいしいネタが入っていないのはもったいので作ってみた。パーツの都合で下部が作りかけのデススターみ…

ファミリースキー

公式サイト ちょっとスキーをしよう、と思っても山が近くにない私みたいな人間にはやたらと金がかかる。交通費は馬鹿にならないし、レンタル代にリフト券、1日で遊びきれなければ2泊3泊と宿泊代までかかる。 それでもスキーがやりたくなるのは、都会の喧…

ロックマンロックマン

公式サイト 「何回やっても何回やってもエアーマンが倒せないよ」ってのは今年ニコニコを中心に話題になった『エアーマンが倒せない』のフレーズだけど、『ロックマンロックマン』は「何回やっても何回やっても」遊び倒せない、無限地獄のアクションゲーム。…

NO MORE HEROES

『NO MORE HEROES(以下NMH)』のプレイ中は口を開けば「すごい」「ヤバイ」「面白い」なんて言葉が次々にあふれ出てきたのだが、こんな感嘆詞は言えば言うほど胡散臭くなってくるので敢えてこのゲームの話題には触れずにいた。やっとこさクリアしたので冷静に…

夜は短し歩けよ乙女

文章表現の豊かさに感動して思わず涙が出そうになるなんて、初めて村上春樹を読んだとき以来だろうか。それほどの衝撃を久方振りに味わった。 物語はとてつもなく可愛らしい「彼女」と、それを追いかけ続ける「私」の主観が交互に入れ替わりながら進行。夜の…

時砂の王

「小川一水が満を持して挑む、初の時間SF」 帯の文句を見ただけだと「筒井康隆『時をかける少女』や新城カズマ『サマー・タイム・トラベラー』のようなタイムトラベル・ジュブナイルに、新世代SF作家の雄・小川一水が遂に挑戦したのか!?」と想像してしまうと…

宝島Z バルバロスの野望

http://www.capcom.co.jp/takarajimaz/最終面を3時間悩みに悩み抜いた末に見えた「ステージクリア!」の文字に狂喜乱舞していたところ、画面には本当の最終面が……。(さらに1時間かかったけれど)見事クリアしたともさ!充実のゲームプレイに、王道ながら熱…

茄子 スーツケースの渡り鳥

『茄子 アンダルシアの夏』が映画化される!と聞いたときは、敬愛する黒田硫黄の分かりづらくて泥臭くてとてつもなく面白い原作をそんなに簡単にアニメにできるわけないだろーと懐疑的に感じたものの、「それでもまあどうなってるのか気になるし」と映画館に…

天元突破グレンラガン

『フリクリ』や『トップをねらえ2!』といったガイナックスの若手たちによる暴れ馬みたいな作品群を見ていたので、朝から異常なテンションで動き回るこの稀有なアニメを見せられても割と冷静に反応できていた、つもりだった。ラスト2話は感動してもうボロ…

アヒルと鴨のコインロッカー

伊坂幸太郎お得意の複数視点からの物語構成は今作でも健在。ボブ・ディランの歌を歌いながら本屋の広辞苑強盗を手伝うことになってしまう哀れな学生「椎名」と、正義感の強さが仇となり動物虐殺犯におびえる「琴美」。2年の時間を隔てた2人の物語が、謎の…

海獣の子供(1)(2)

ドキドキしながら開いた1ページ目。混じり合う空と海の青さ。 タイトルと共に突然現れる、多種多様な海洋生物。新しい伝説に立ち会うことができたような気がして、本編が始まる前から、高揚感で胸がつまりそうだった。 傑作短編集『魔女』から2年半の時を…

キサラギ

感動大作『Always 三丁目の夕日』を手がけ、第29回日本アカデミー賞で最優秀脚本賞を獲得した期待の脚本家古沢良太氏が原作・脚本を担当。いくつもの家族の悲喜劇を織り交ぜた『Always』の反動からか、今作は非常にこぢんまりとした内容に。何せ2時間近い上…

ゼルダの伝説 夢幻の砂時計 その3

2Dのマリオシリーズにおいて、マリオがいくつかのステージをクリアして最後に待ち受けるクッパを倒す、という定型が決まっているように、ゼルダにも定型がある。やはり同じように、いくつかのダンジョンを攻略して最後のボスを倒すというものだが、その定…

『ゼルダの伝説 夢幻の砂時計』その2

今や大人気のニンテンドーDS。タッチスクリーンを搭載したその特異なインターフェイスによって、これまであまり日の目を見てこなかったジャンルでさえ脚光を浴びるようになってきた。1つはもちろん『脳トレ』に代表される教育系ソフト。文字を書き込めると…

『ゼルダの伝説 夢幻の砂時計』その1

ゲームが他の文化、例えば小説や映画などと比べると劣るような印象を持ってしまうのは、それら成熟しきった文化と比べると、誕生からまだあまり年月を経ていないことが原因の1つだろう。またそのために正しい認識をされず、精神への悪影響などといった負の…

『海街diary1 蝉時雨のやむ頃』

今年のベストマンガは『おおきく振りかぶって』第8巻、と言いたいところだったんだけど、昨日買ったこのマンガ『海街diary1 蝉時雨のやむ頃』があまりにも良かったので暫定1位に確定。この場を借りて紹介してみる。 鎌倉という舞台背景 山と海に囲まれ多く…