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映像ドラッグ『プロメア』に、100点!

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昨日全国公開が始まったばかりの映画『プロメア』を見た。涙の跡が頬に張り付いて開いた口も閉まりきらないまぬけ面を晒して出口に向かうとぴあのお姉さんに捕まる。仕方なく話を聞くと何点だったのかと問うてくる。え、この映画に点数つけるの?今すぐ?無理でしょ?でもちょっと考えてみるか。そうだなここは良かったけどあそこは、いやでも減点するほどじゃないし、というかお姉さんの目が早くしろと言ってるしあんまり難しく考えるべきじゃないな。自分のまぬけ面から点数考えればいいだけじゃん、ってことはうーん……「100点で!」 口に出してみるとしっくり来た。『プロメア』は100点! おしまい。いやもうちょっと書く。

 

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映画『プロメア』は、アニメスタジオGAINAXにて『新世紀エヴァンゲリオン』以来の、そして現時点ではGAINAX最後のロボットアニメ『天元突破グレンラガン』を監督し、その後新スタジオTRIGGERを立ち上げ『キルラキル』を手がけた今石洋之氏と、両作で脚本を務めた中島かずき氏とのゴールデンコンビによる待ちに待った5年ぶりの新作、そして初の劇場用長編オリジナル映画だ。

大好きなコンビの大作と聞いたらワクワクしないわけがないのだが……主人公は『グレンラガン』のカミナにそっくりだけど声が違う? 火消しの話って『出撃!マシンロボレ・シュー』か、はたまた大友克洋の『火要慎』?? これで面白くなるのかな、と半信半疑だったのが正直なところ。

けれど蓋を開けてみると、火消しこと"バーニングレスキュー"と"バーニッシュ"という火を操るミュータントによる体制 対 反体制、わかりやすい二項対立ものが展開。あー流行ってるもんねアメコミ映画、こういうのなら好きだよーと納得して楽しんでいるうちに二転三転し物語のスケールは急速に拡大。幾重にもなる名作オマージュに唖然とし、とどめの『トップをねらえ!』で涙腺崩壊。GAINAX石川賢の闇鍋」とでも呼びたくなる今石・中島のいつものやつが劇場スケールで展開するので過去作のファンは安心して見れることだろう。

 

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いつもどおりにとどまらないのは「絵」と「声」だ。

「絵」―ビジュアルは『グレンラガン』『キルラキル』のような昭和レトロ風ではなくビビッドな色使いで、主線までカラフル。CGはテクスチャをシンプルにしてのっぺり、ときにはやりすぎなぐらい幾何学に(太陽光のゴーストが四角い!?)。作画はCGに寄せて、CGは作画に寄せる調和した画風が独特で、ただCGを使いましたという次元を何段も越えている。今石監督の『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』を進化させたかのような独特なビジュアルは、今年一番の衝撃だったスパイダーマン:スパイダーバース』に匹敵するものさえ感じられた。

「声」―脇を固めるキャストこそ今石・中島一座の面々なのでそれだけで嬉しいところだが、面白いのはメインキャスト3人を松山ケンイチ早乙女太一堺雅人といういずれ劣らぬ演技派俳優が固めているところ。中島かずきが座付き作家を務める劇団☆新感線で大役をこなしてきた3人だけに、俳優ならではの瑞々しい演技にとどまらない迫力の芝居は圧巻。劇場音響で聴く芝居は心の臓までビリビリくるほど。話題作りのためだけにつまらない役者を使う映画はこれをこそ見習ってほしい。

 

唯一不満を述べるなら、描きたいことが膨らみすぎたゆえかバーニングレスキューの日常―レスキュー活動シーンが短いのでチームメンバーに愛着が湧く前にさっさか話が転がってしまうこと。と思ったら来場者特典のQRコードを読み込んだら10分ほどの短編アニメでレスキューシーンが描かれていた。イマ風の抜かりなさに拍手! やっぱり100点!