ガチンコ『ARMS』の危うい面白さ

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今朝起きたら腱鞘炎になっているぐらいに週末熱中していたNintendo Switch用新作ゲーム『ARMS』。こんなにガチンコで良いのかなという疑問半分、しかし当分止められられなさそうでもあり。

 

  • ついに登場した『Splatoon』以来の新キャラクター

まず『ARMS』についてサクッと説明すると、Nintendo Switch用として発売された新作アクションゲームである。Switchの特徴でもある2本のコントローラー(Joy-Con)を両手に構え、ボクシングの要領で伸びる腕で攻撃し合う2人用対戦モードがメインとなっている(2人対2人のチームバトルや、バレーボールやバスケットボール風のおまけ対戦モードなどもある。また実は通常のコントローラ両手持ちプレイもできる)。

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他のゲームで例えるなら、ベラボーマンとダルシムしかいない『電脳戦機バーチャロン……と言うと余計に分かりづらいか。Wiiスポーツ』のボクシングを対人戦用にパワーアップしたようなゲームである。

そして実は本作は、大ヒットタイトルSplatoon』以来2年ぶりとなる任天堂が据え置き機向けに発売する新規キャラクターゲーム。Switchを代表する1本になるのではないかと、密かに注目を集めていたタイトルでもある。

 

  • 間口を狭めかねないガチンコ加減

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Wiiスポーツ』然り、『1-2-Switch』然り、これまで腕を振り回して遊ぶ体感型ゲームの多くは気軽に遊ぶ事、観衆も一緒に楽しめるものが主だった。そのため今作も気軽に遊べるゲームでは……という想像を膨らませていたのだが、開始早々にそんな思いは崩れ去った。

本作のメインとなる対戦モードは「パーティマッチ」「ランクマッチ」に分かれているのだが、この「ランクマッチ」は一人用モード「グランプリ」の全7段階の難易度のうちレベル4(丁度真ん中の難易度)をクリアしなければ解禁されない。これは2D格闘ゲームでいうところのアーケードモードのような、任意のキャラクターを選んでCPU10人と連戦するモード。当然さっさとクリアして対戦を楽しもうと思ったのだが、1人目から負け続ける始末。特に7戦目のニンジャラ戦で1時間以上の足止めをくらったこともあり、クリアするのに結局4~5時間程度かけてしまった。

レベル1から順に時間をかけてプレイしなかったのが悪いということも、トレーニングモードをクリアして上達してから挑戦すべきだったことも、そして私みたいな下手っぴがいきなりランクマッチに行ってボコボコになるのを防ぐために任天堂があえて困難な関門を作って成長させてくれたことも、全てわかっている。わかっているが、なんというガチンコっぷりだろうか。

任天堂のバトルゲームといえば『マリオカート』『大乱闘スマッシュブラザーズ』などの運が大きくからむ乱戦ゲームや、『Splatoon』のようにチームメンバーでリスクが分散される協力ゲームなど、初心者でも気軽に手を出せるゲームが主軸だと思っていた。本作ではそんな甘い気持ちは許されない。全ては自己責任の真剣勝負。しかしこの「体感アクションゲーム」なのに「ガチンコバトル」を強いるアンバランスさは、ゼルダなのに終始リモコンを振らせるWii用ソフトゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』を彷彿とさせるものがある。

 

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ここまで『ARMS』は異質だという話をしてきたが、じゃあつまらないのかというとそんなことなことはない。いざ遊べるようになったランクマッチは想像以上に熱くて面白い世界だった。ガチンコだからこそ、一戦一戦に一喜一憂できる。負けたら反省して対策を考えるし、それがハマると気持ち良い。これはもしかしたら、自分がいつもちょっとやっては挫折して気付くことのなかった、格闘ゲームが本来持っている熱さなのかもしれない。

『ARMS』は多くの格闘ゲームのように「パンチ」「投げ」「ガード」の3すくみが基本になっているが、キャラクターの手が伸びるという特殊性により、お互いに相手の動きを見てから回避or反撃を行うのが容易になっている。また格闘ゲームのようにコマンドを覚えるということも必要ない(全ては腕を振るかワンボタンで技が出る)。これらは任天堂なりに格闘ゲームのエッセンスを昇華した結果に思える。

 

本作はおそらく間口の狭さからしてかなり人を選ぶゲームだと思うし、長いストーリーモードもなければやり込み要素も少ないところはまるで発売当初の『ストリートファイターⅤ』のようだ。『Splatoon』先輩のように喝采を浴びて万人に受け入れられることはないだろう。けれどもランクマッチを通じて真剣勝負の面白さを広く伝えたいという、任天堂の意気込みを強く感じる。だから私個人としては腱鞘炎を押してでも、もっと遊びこんでみたいと思っている。

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そしてゲームを続けるのに一番大事な事は、好みのキャラクターを見つけること。幸いツインテーラの健康的なセクシーさに一目惚れしてしまったので、続けるのに苦はなさそうだ。