『キングダムハーツ 358/2days』クリア後感想

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キングダムハーツシリーズの最新作にして初のマルチプレイ対応RPGキングダムハーツ 358/2days』。発売から一ヶ月以上、ダラダラとプレイし続けていたらクリアに今日までかかってしまった。世間では『ドラゴンクエスト9』一色だというのに。


なんでこんなにかかったかって、このゲームがこれまでのシリーズと違って、ダラダラと、少しずつ進めるプレイスタイルを許容しているからだ。PS2で発売された前二作は、どちらかといえばストーリー主導型。ムービーと言う名のジェットコースターに乗りながら間あいだでバトルを楽しむような、そんなゲームスタイルだった。だから一度始めたら辞められない止まらない。レールは先にしか続いてなくて、先が気になって、一気に短期間にやり抜くしかなくて、それはそれは爽快で楽しい体験をさせてもらってきた。
だが今作には、ジェットコースター的感覚はない。
タイトルにもある「358日」の間、主人公ロクサスとなって与えられる100近くのクエストをクリアしていくのがこのゲームの基本だが、(繰り返しのプレイを前提としていない旧作の使いまわしである)少ない数のマップで「クエストをクリア」→「時計塔の上でシーソルトアイスを食べる」の繰り返しを100回も見るのは流石に飽きる。度々挿入されるプリレンダムービーは流石にキレイで、フルボイスで、これほどの量のムービーが入っているDSソフトは他に見たことがないが、あまりにも盛り上がらず、ストーリーの先は気にならない。ストーリーに訴求力がないから、空いた時間にちょっとだけ遊んですっぱり止める、という携帯ゲーム機らしいプレイが可能で、20数時間のゲームに1ヶ月以上もかかってしまったというわけ。


ハードに適したゲームスタイルを構築するという意味では成功しているのだろうけど、キングダムハーツに求めているのは個人的にはこういうスタイルではないんだがなあ。(『キングダムハーツ2』はムービー主導に行き過ぎていたとはいえ、)クエストクリア型であっても、やはりもうちょっとでも、ストーリーに起伏を持たせてほしかった。ミッシングリンクを埋める役割があるとはいえ、一見さんには分かり辛く、シリーズ経験者にも楽しめないストーリーでは、誰も喜べない。
とはいえ、『アヴァロンコード』を超えるDS史上稀に見る精彩なポリゴンキャラと、『スーパーマリオ64DS』以来のスケール感のある3Dステージを味わうためなら、プレイする価値はあると思う。今までのシリーズ通りのものを期待している人と、今までのシリーズをプレイしたことがない人にはキツイんじゃなかろうか。