『のびのびBOY』プレイ後感想

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プレイヤーは主人公「BOY」の頭と尻を引っ張って引っ張って、伸ばして伸ばして、のびのびBOY
マクロな視点で見れば、世界中のプレイヤーのBOYを伸ばした長さを累計して、まずは月へ、そして火星、その先へと向かう壮大な目的があるものの、ミクロな、個々のプレイヤーが背負うノルマは何もなし。伸ばしてもいいし、伸ばさなくてもいい。動画をアップしても、しなくてもいい。一般のゲームにあるようなステージクリアの概念さえないものだから、ひとしきり伸ばしてオブジェクトに絡んでいるうちに、何をすればいいのやら途方に暮れてしまった。『塊魂』から続く独特のシュールさは好きだから続けていたいのに、さっぱり、何もすることがない。


思えばディレクター高橋慶太氏の前作『みんな大好き塊魂』にも、クリア後のおまけステージとして100万本のバラを集めるというどこまでも時間がかかるだけの特に意味のないモードがあったが、『のびのびBOY』のプレイ感覚も極めてそれに近い。ゲームと呼んでいいのかもわからない。このシュールな世界に浸りたい人だけが、のびのびと伸びまくるための特殊環境ソフト。
800円だからこそこんなフリーダムな内容でも発売できたのだとは思うのだが、あの高橋慶太氏の最新作がこれでいいのだろうか。ゲームじゃないから、と言ってしまえばそれまでだが、『塊魂』にはあった、プレイヤーを楽しませようという気持ちが欠けている気がしてならない。