ユウキズ・ダイアリー

アニメ・映画・ゲームについての雑記

ブームブロックス

公式サイト
Wiiが発売されてから1年半。多くのWii用ソフトが任天堂含め多くのメーカーから発売されてきたが、じゃあWiiの革新的インターフェイスである「リモコン」をどれだけのソフトで使いこなせているのか、というのには疑問。
大ヒットを記録した『スーパーマリオギャラクシー』も『大乱闘スマッシュブラザーズX』も、『マリオカートWii』もそれもとてつもなく面白かったし、兄弟知人を掴まえて遊び倒したソフトだけれど、あれらがリモコン以外で動かせないわけないだろうし、現に『スマブラ』と『マリオカート』は従来作同様のコントローラーでも遊べるようにソフト側でカバーされている。

だからこそリモコンの性能を出し切ってしまった『Wiiスポーツ』が未だに売れ続け、Wiiの代表作として祭り上げられている。だってこれ以上にWii独自の楽しさを味わえるソフトがないのだから。


だが、先日発売された海外製のWii用ゲーム『ブームブロックス』は一足違った。遊ばないとわかりようがないが、なるほどこれはWiiだからこそできた操作感爽快感。Wiiのボタンに他のコントローラーでも出来そうな機能を割り振って、キャラクターを可愛らしくして任天堂ハード向け(っぽく)しただけの、お手軽Wii用ゲームとは違う。(そもそもこいつはキャラクターが可愛くない!)

ゲームの中身は言ってしまえば積み木崩し。操作方はステージによって異なるが大きく分けて2タイプあり、リモコンの振りの強さとAボタンを離すタイミングでボールを投げるタイプと、リモコンで積み木を掴んで引っこ抜くタイプ。
積み木掴みは、実際に腕をプルプルと震わせながらゲーム内のオブジェクトを引っこ抜く感じがダイレクトに直結していてまさにゲーム版ジェンガだが、それ以上にすごいのが前者の「投げ」。
思いっきり振りかぶって、思いっきり投げつける! ただこれだけの動作だというのに、腕の動きにダイレクトに反応してボールが投射→積み木の山崩壊、というゲーム内の現象がなんとも悲哀に満ちて爽快なことか。物理演算で計算された、自然で、だからこそ不自然な崩壊の模様は、なんというか、これだけでご飯三杯イケル。

ステージは基本的に1発の投げで決まるものが多いが、積まれ方によって解法は様々。投げる回数が少なければ銅→銀→金とクリアランクが上昇していくので、たとえステージをクリアしても何度でも挑戦する羽目に。課題をこなすだけのチャレンジモードだけではなく、ストーリーモードや、対戦モードもあって飽きない作り。計300ステージ以上。ステージクリエイトモードもあって死角なし。


このソフトのためにWiiを買ってもよし!とまでは言わないが、Wiiを買って初めてのソフトとしては申し分ない。こんなに「Wiiだからこそのゲーム」感が味わえるのは、他に『エレビッツ』『宝島Z』ぐらいしかないんじゃなかろうか。
しかし今挙げた2本は出来が良くてもマイナーな「Wii隠れ良ゲー」の代表格。これらに売れなかった理由があるように、『ブームブロックス』にも売れるのを妨害する要素が1点だけ存在する。


バタ臭いキャラクター。


アメリカ製ゲームとはいえ、これはナシ。いくら中身が良くてもこのパッケージだと日本人は確実に躊躇してしまう。同じEAなんだから『ぼくとシムのまち』から持ってくるとか、監修のスピルバーグつながりで版権キャラをかぶせるとか、何か方法はあっただろうに。これなら無機質なパッケージにした方がよかったのでは……。
とはいえ中身には文句ナシ。私だけでなく、早くもいくつかの有名ブログで紹介されているので目にした方も多いだろう。
ブームブロックスが面白過ぎるぎるぎるぎる (絶対SIMPLE主義)
お片づけ不要のスーパー積み木遊び。Wii「ブームブロックス」(忍之閻魔帳)
なんとか口コミ効果で、もうちょっと話題になってもらいたい。良いゲームだけに、このまま埋もれるのはもったいないぞ。