ぼくたちと駐在さんの700日戦争

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「1979年」
と早々に提示された時には『ALWAYS 三丁目の夕日』のような「昔はよかった」ものが始まるのかと思ったが、1979年を示すアイテムの登場はわずかに抑えられていて安心した。インベーダーがブームとなりガンダムの現れた「1979年」という時代設定は、あくまで「ぼくたち」と「駐在さん」の争う姿を自然に見せるためのガジェット。ただのノスタルジー映画ではない。


田舎町で繰り広げられる悪ガキ高校生どものいたずら攻撃と、それを大人の余裕でかわし続け、果ては大人げなく反撃まで仕掛ける茶目っ気のある駐在が繰り広げるドタバタ活劇が、絶賛上映中の『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』。
実話に基づくブログを原作としているという話だが、その割に演出は過剰にコメディ気味。しかし過剰気味だからこそ、こういった映画を観るときに考えがちな「実話なのかそうでないのか」といった変な思いを持つこともなく、あくまで映画、あくまでフィクションとして自然に楽しむことができた。
「ママチャリ」たち6人の高校生役を務める役者たちも初々しくてなかなかの好演だったが、佐々木蔵之助演じる「駐在さん」の演技は圧巻。仏頂面が厳つい反面、ママチャリたちを常に暖かいまなざしで見守る素敵な大人。こんな人間にしかってもらえれば、どんな高校生もまっすぐな大人に育つだろうに。
時効警察』でボケボケな演技をしていた麻生久美子が素敵な奥様を演じていたりと脇を固めるキャストもどれも一癖ある人たちばかりだが、ガッツ石松竹中直人などに至っては出てくるだけで笑いが取れていたぐらいだ。大成功だろう。


笑える映画はやはり映画館で観るに限る。後には何も残らなくともスカッとさわやかな気分を味わいたい、という人は映画館に足を運んでみるべきだ。