ユウキズ・ダイアリー

アニメ・映画・ゲームについての雑記

SuperLite2500 BRICKDOWN ブロックくずしのフランス革命やぁ〜!

前回フランス革命的なゲームを紹介してみたのだが、販売数が計測不可能という「残念なソフト」となっている(忍之閻魔帳)らしい。
オススメした以上どがんせんといかんなーと思ったので自ら購入。土日を潰してがんばってクリアしてみたので、貴重な購入者の1人としてクリア後レビューを書いてみる。たぶん今のところ日本で一番詳しいレビュー。



こんなけったいなタイトルがついたゲーム、一体どんな内容なのか疑問に思われる人が多いだろうが、ようはバリエーション豊富なブロック崩し。ただしこの豊富さが半端ではなく、「ただのブロック崩しにこんな遊び方があったのか!」と新たなステージに進むたびに驚かされる。ここではアーケードモードで遊べるそれぞれのステージをざっと解説。

  • パワー

最初から遊べるステージその1。ブロック崩しと聞いて誰もが想像するようなオーソドックスなステージなので解説する必要もなさそうだが、巨大化やボムなどの各種アイテムもあるので割と爽快感がある。

  • スケッチ

最初から遊べるステージその2。自分で書いたバーを動かしてボールをはじくという『さわるメイドインワリオ』のミニゲームを彷彿とさせるステージ。このステージのブロックは複数回連続で当てないと消えないので、ここで初めて狙って撃つことを意識するようになる。段階的にブロック崩しを習熟させようという製作者の意図が伝わってきて良し。

  • ゴースト

……と思ったのに三番目のステージが超難関。難しすぎて結局最後まで手間取ったのがこのステージだった。息を吹きかけて邪魔なゴーストを消す、ぐらいは簡単なのだが唯一の強制スクロールステージなのでゆっくり考えてブロックを崩す暇がない。球速も早め。熟練者向け。

  • ウォーター

ゲーム&ウォッチ的な真っ黒キャラクターを助けていく一風変わったステージ。プレイヤーはブロックを崩して上にのったキャラを落下させ、さらにバー(潜水艦)でキャッチ。最もブロック崩し的ではないが、デザインは一番好き。

  • スピード

水口哲也ワイヤーフレームが目に痛い超未来派ステージ。割とオーソドックスだが名前の通り通常よりもボール(ここではレーザー)のスピードが速いので、パワーの上級モードの位置づけか。壁貫通のアイテムには驚いた。

  • スイッチ

なぜかジャングル。コロコロ変わるボールの色に合わせてバーの色を変えなくてはいけないのでせわしないが、慣れれば一番簡単。

  • シュート

シューティングゲーム×ブロック崩し弾幕を避けながらボールを跳ね返す酷なステージなので難易度高し。アイテムを取れば逆に敵を破壊できるので攻防が熱いのだが……、一体何ゲーをやっているのだかわからなくなる。

  • カーブ

下に向かって重力場が働いているのボールが曲がる曲がる。パターゴルフの要領でゴールにインすればクリア。

  • レトロ

テトリスDSの上の画面で動いているマリオが動かせたらいいなー、という誰かの妄想を具現化したかのような難易度激高ステージ。誰だこんなの考えた奴は。下の画面ではボールをコントロール、上画面でループし続けるアクションゲームをプレイ。しかも下画面はバーとボールが途中から2つになるもんだから、バー2つの位置とジャンプアクションを一度に考えなければならず、通常のゲームの3倍の思考が必要になる。『すばらしきこのせかい』もビックリのマルチタスクっぷり。アクションゲームの絵がSFCワイヤーフレーム(ビブリボンぽい)→GBと移り変わる演出が、支離滅裂だがニクい。


ステージは上記9種×10面。それぞれ10面はボス戦となっており、ステージルールの応用でボスキャラを倒していく。3面ごとにしかセーブできないので詰まる部分も多いが、一定数のブロックを崩すことでライフ追加や息によるボールの軌道変更(!)などの救済処置も万全なので、万人が楽しめるようになっているのは上手い心がけ。そして全てをクリアすると連続戦闘のファイナルボスステージが……とまあこれはプレイしてのお楽しみ。


問題はやり込める要素の薄さか。クリア後にはステージの追加や条件クリアによるメダルの獲得などもあるのだが、黙々と高みを目指すスコアアタック的な面がないため、いくらブロック崩し技術を高めてもそれを試す場がない。
いやまあ、ダブルスというスコアアタックモードもあるにはあるのだが、これはDSを2台使って協力しないとプレイができない。ダウンロードプレイに対応しているのがせめてもの救いだが、好き好んでブロック崩しの協力プレイに付き合ってくれる人間を探すことこそものすごく難易度の高いゲームではないだろうか。


そんな難点もあるが、それを差し引いても豊富なゲーム性には変わりない。実写取り込みの緑色の手(不気味すぎる)や変化に富んだ背景グラフィックなど、メイドインワリオに通ずるフリーダムさは一見の価値がある。
スマブラX発売までまだあと3日もある。税込2625円と新品ゲームにしてはかなり安価だし、DSならではの変わったゲームをやってみたい人は手にとってみてもよいのでは。