地球防衛軍3

それまでは巨大ロボットのガチンコプロレスゲームばかりを作る、知る人ぞ知るゲームメーカーだったサンドロットが、初めて出した巨大ロボット無しのゲームが『SIMPLE2000シリーズVol.31 THE地球防衛軍』。無数の巨大蟻と戦う爽快なゲームシステム、2000円とは思えない大ボリュームが受けてジワジワと口コミでヒット。好評のうちに続編『THE地球防衛軍2』まで発売され、SIMPLEシリーズの代表格として常に名前の挙がる有名ゲームとなった(ちなみにその間も、サンドロットのお家芸ともいえる巨大ロボットプロレスのシステムをさらにスタイリッシュに昇華した傑作『鉄人28号』や、ニンテンドーDSのタッチパネルを画期的デバイスにした意欲作『超操縦メカMG』も発売されたが、やっぱりというか、あんまり話題になってない。私は大好きなんだが)。


そんな人気シリーズが舞台を次世代機XBOX360に移し、SIMPLEの名前を脱ぎ捨てて発売されたのがこの『地球防衛軍3』。それまで2000円だった地球防衛軍が初のフルプライス(税込み7140円)となり、さぞや進化したのだろうと色々期待していたのだが、シンプルなメニュー画面もそのまま、ゲームシステムも変わりなく、良い意味でも悪い意味でも、PS2版と変わらず安心して楽しめる『地球防衛軍』のままだった。


これまでのシリーズ通り主人公に襲い掛かってくるのは、『スターシップトゥルーパーズ』ばりのキモ怖い巨大生物に、『宇宙戦争』もビックリの巨大UFO。巨大二足歩行型ロボットはメタリックにまぶしく進化し、巨大怪獣はやっぱり弱い。これまでも戦場で共に戦っていたらしい、けど声しか聞こえなかった仲間たちは遂に実態を伴ってプレイヤーを助けてくれるようになり、プレイヤーの攻撃の巻き添えを食って崩壊していく街並みは高性能ハードの恩恵を受け、より広く、より精巧に。ニコニコに倣ってJAMの熱血ソングをかけながらプレイすると熱さ3割増しでさらに良し。


グレードアップした地球防衛軍をプレイできるのは確かに楽しい。これがシリーズ初体験だという人なら充分満足できるはず。しかし1作目をプレイしているとどうしても、1作目を綺麗に作り変えたリメイクをプレイしている感が拭えないのも事実。シンプルな楽しさが売りのシリーズなので正しい形の進化を遂げているようにも思えるが、それにしてもフルプライスなりの+αが足りない。私は廉価版を購入したのでこれでやっと値段相応になったと言えるのだが、しかし。


いずれ出るであろう4作目では、引き続きXBOX360を舞台にオンライン協力プレイを導入するなり、Wiiにハードを変えてポインターをデバイスに使うなり、いくつもの進化の方向性が想像できるが、サンドロットのロボット物では毎回、プレイヤーの想像を遥かに超える画期的な楽しさを創造してきた。次は地球防衛軍こそが、あらゆるプレイヤーの想像を絶する大進化を遂げて、再び1作目のときに感じたあの鮮烈さを持って現れてほしいな、と思いつつ、今日も終わりの見えない戦場へと足を運び続ける。


まだノーマル全53面をクリアしただけ。難易度5段階の壁は熱くて厚い。