『勇者のくせになまいきだ。』初体験版

http://www.jp.playstation.com/scej/title/namaikida/index.html
普段は体験版のレビューを長々と書くことはないのだが、あまりにショッキングなゲーム体験をさせてもらったので応援の気持ちを込めて感想を書いてみる。


勇者のくせになまいきだ。

なんてアナーキーなタイトルなのだろうと雑誌の第一報を見た途端にこの異色のPSP用ゲームに惚れたのだが、ゲーム内容を知るうちに「プレーヤーにできるのはダンジョンを掘り進めることだけ」と知り、そこにどれだけの面白さが内在しているのか皆目見当がつかないために購入予定からは外してしまっていた。


この考えが間違っていたと気付かされたのは、何やら体験版が面白いらしいと聞いて遊んでみた先週のこと。見た目はPSPとは思えないような、親しみのあるドット絵満載の2Dグラフィックで◎。プレイヤーは1本のマトックを手にダンジョンを掘り進め、雑魚モンスター「ニジリゴケ」(緑色のスライムみたいなもの)を増やしていく。ニジリゴケ一匹一匹は貧弱だが、彼らを増産することでそれを餌にして成長する「ガジガジムシ」や「トカゲおとこ」も増えていき、段々とダンジョンとしての体裁が整っていく。

プレイヤーはこうしてモンスターの生態系を管理しながら、迫り来る正義の勇者たち(体験版で出会えるのは「かけだしゆうしゃ しょうた」くんや、脳みそ筋肉な「アントン」など)を葬り去り、悪の魔王を守っていく。RPGだと攻略目的として立ちふさがるのが「ダンジョン」だが、このゲームはいかに攻略されにくいダンジョンを作るかという、魔王側の悲喜こもごもを体感するシミュレータとして成り立っている。物量に任せて大量のニジリゴケで勇者に立ち向かってもよし、計画的に掘り進めて強力なトカゲおとこを増やすもよし。どんなダンジョンを作るかは全てプレイヤーの手に委ねられており、自由度は非常に高い。食べて食べられながら増減していくモンスターの生態を眺めるだけでも、アリの巣穴を横から覗いているような不思議な楽しさがある。


体験版はさすがにそれほどのボリュームはないのだが、全3面のストーリーモードをクリアするだけでも最初は苦労するし、クリアしたらしたでハイスコアを目指して何度も遊んでしまう魅力に溢れている。体験版として見ればパーフェクトな出来。製品版も価格は3800円と良心的だし、昔懐かし2DRPGが好きだった人や、変なゲーム好きの方には是非ともオススメしたい。