トムソーヤ

今日で夏も終わり。夏と言えば冒険。冒険といえば『トムソーヤーの冒険』!
というわけで今日紹介するのは、暑い夏にどこへも行けなかった悲しい大人たちに少年の頃の気持ちを思い起こさせるべくして生まれた現代の童話『スクウェアのトムソーヤ』・・・・・・じゃなかった、高橋しんの最新作『トムソーヤ』。


一応マーク・トウェインの原作のストーリーラインをなぞってはいるが、舞台は日本の海沿いの片田舎へと大胆にアレンジ。都会での生活に疲れこの町になんとなく居つくことになった美大生ハルと、今をただ一生懸命に生きるだけの純真な中学生タロとの一夏の懐かしくてまぶしい冒険譚が描かれる。

長い間ファンタジー漫画『きみのカケラ』を描いている高橋しんだが、『最終兵器彼女』以来?の久方ぶりの現代劇でも氏のまっすぐで切ないキャラクター作りの上手さは健在。大量の作画スタッフを投入した影響からか、話もキャラのテンションもあっちへ行ってこっちへ行ってとなんでもかんでも詰め込みすぎで収集が付かなくなっている感もあるが、有り余る若さがページからあふれ出してくるようで、こういうのも嫌いではない。いやむしろ好き。もっとやれ。


ここのところ涼しい日が続くが、過ぎ去った夏を懐かしみながら、遥か昔に読んだような気がする原作も再び手に取ってみようかと思う。