『舞妓Haaaan!!!』


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舞妓さんと野球拳することを夢見て生きるサラリーマンのサクセスストーリー? 脚本が宮藤官九郎で、主人公・鬼塚公彦を演じるのが阿部サダヲということで、毎週楽しみに『タイガー&ドラゴン』を見ていた身としては、あの阿部サダヲのハイテンションな体当たり演技を劇場の大画面で味わえるというだけで観る理由としては充分。……と思っていたのだが、思ったよりも小さくまとまっていたのが残念。


どんなに風呂敷を広げようとも、最後にはきっちり伏線を回収し切るのがクドカン脚本の強み。そのカタルシスはこの映画でも充分に味わえるし、大量の小ネタ・ギャグも何度も声を出して笑ってしまうぐらい面白かった。それでも物足りなく感じてしまうのはそのまとまりすぎた脚本と、水田伸生監督の演出が阿部サダヲの奔放な演技を受け止め切れていないからであろうか。


せっかくの阿部サダヲ初主演作品なのだから、ここは『真夜中の弥次さん喜多さん』でネジの飛んだ演出を披露したクドカンにでも、脚本だけでなく監督もやらせておけば、もっと阿部サダヲらしさが出たエンジン全開ノンストップの面白い映画になったであろうに。


普段全く知ることのない「舞妓」の世界を垣間見ることができたのは良い経験になったと思う。あれがどれだけ舞妓の文化を描き出すことに成功しているのかは、実態を知らないのでわからないが。